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2025年2月11日火曜日

「流通利回り」は英語で何と言うのでしょうか?


 「流通利回り」は保険契約において登場することがあります。この意味についてオンラインで調べると、「流通市場で債券を購入し、満期まで保有した場合の利回り」と説明されているものをいくつか見つけました。


しかし、ここで疑問が生じました。それでは「最終利回り」と同じ意味ではないでしょうか?何が違うのか、もし同じ意味だとすれば、なぜ異なる呼び名が2つ存在するのでしょうか?


「最終利回り」の意味を調べると、「流通利回り」とほぼ同じ説明が出てきますが、「償還差損益を含む」という文言が追加されています。これが気になる点です。


かなりの時間を費やして調べ、確信を持てるわけではありませんが、以下のような結論に至りました。

意味自体は同じであるものの、何を強調したいかによって使い分けがされているようです。


つまり、「流通利回り」は「応募者利回り」と対比して使われるようです。債券を購入した市場が、前者が流通市場、後者が発行市場である点が異なります。


一方で、「最終利回り」は「所有期間利回り」と対比して使われるようです。保有期間が、前者が満期まで、後者が売却時までという点が異なります。


そのため、保険契約内では「流通利回り」を使用することで、「応募者利回り」ではないことを強調したいのではないかと考えられます。


さて、肝心の英訳ですが、私のおすすめは以下の通りです:

流通利回り → yield to maturity (YTM)

これに対する「応募者利回り」は、yield to maturity (YTM) at issue となります。


ちなみに、アルクのオンライン辞書では「流通利回り」を「distribution rate」や「distribution yield」と訳していますが、これらは違うように思います。


さらにChatGPTに聞いてみると、「流通利回り」=「直接利回り」と説明しており、これも違うと思います。



2020年7月12日日曜日

アクチュアリー英語(生保)

本用語集を作るに至った経緯

保険約款などの英訳を依頼されると、まず最初に日本語の原文の内容理解に苦しみ、次に訳語の選択に悩みます。

例えば、現価率「 ν 」の英訳は普通の辞書に載っていません(2018年6月現在)。

インターネットでやみくもに検索してみると「present value rate」「current value rate」「discount rate」などが出てくるものの、いったいどれが適切な訳なのでしょうか。

もし「discount rate」とやってしまうと割引率と一緒になって混乱をまねく気がします。(割引率の定義は d = i/(1+i)である一方、現価率は ν = 1/(1+i)と、意味が違うのです。つまり割引率と現価率を足し合わせると1になるのです。)

以下では、信頼できる情報源(日本と米国のアクチュアリー会の教科書)から抜き出した生保用語を対訳にして蓄積してあります。

これによって一定水準の翻訳の質が保証でき、翻訳作業の悩みが減ることを目指しております。

以下が主な用語です。

計算基数 

保険や年金の現価の計算を簡単にするため、生命表から計算された数(Dx、Nx、Cx、Mxなど)。英語のテキストではこれに相当するものが、今のところ現れていません。

現価率 Discount factor

ν = 1/(1+i) 

割引率 Rate of discount

d = i/(1+i)

生存関数 Survival function: 

x歳の人が時刻tでまだ生存している確率
Sx(t) = tPx
It represents the probability that a life aged x survives for at least t years.

Fx(t) = 1 - Sx(t) = tqx

分布関数 Lifetime distribution function: 

x歳の人が時刻tまでに死亡する確率
It represents the probability that a life aged x does not survive beyond age x + t.

x歳における死亡率 Mortality rate at age x.

qx 予定死亡率は保険料の計算に使う死亡率。

死亡指数 Constant multiple of mortality rates multiplied by 100

標準者の死亡率を割り増しする比率を100倍したもの

最終年齢 Limiting age

ω : Survival beyond this age is not possible.

事由 State

英語で一番近いと思われる訳

死力 Force of mortality

μx : Also known as hazard rate or failure rate.

完全平均余命 Complete expectation of life


略算平均余命 Curtate expectation of life

生存する年数の端数を切り捨てて平均したもの
e x : The number of whole years lived in the future by an individual

選択期間 Select period 

死亡率が年齢のほかに契約時からの経過年数にも影響される期間
The period after which the age at selection has no effect on future survival probabilities.

選択表 Select life table


終局 X Ultimate x

選択期間後の(生命表)
(period, mortality, table) of the select period

終局表 Ultimate life table


年金現価 Discounted value of an annuity


年金終価 Accumulated value of an annuity


利力/連続複利 Force of interest per year/continuously compounded rate of interest


年金原資 Present value of the annuity plus maintenance cost

名称利率:Nominal interest rate: 

1年に転化回数が k 回で、実利率 i ÷ k で転化される。
注:インターネット上でアルク、Weblio、生命保険文化センター和英辞典で調べてもヒット数が0で、紙ベースの「金融・会計用語辞典」、「金融・証券・保険用語辞典」でも見出しがありません。(2018年7月現在)
英和辞典を引くと「表面利率」「名目利率」しか出てきません。「表面利率」は債券用語で、計算方法は同じです。「名目利率」は経済用語で、実利率+インフレ率です。
i (K) The interest rate per period, i/k, is compounded k times per year.

実利率 Effective interest rate

実利率 i の資産運用が期間 n のあいだ継続されるならば、期間 n 後の金利は、 (1+i) n - 1 となる
The annual effective interest rate, if compounded annually, will yield the amount of interest per year.

予定利率 Assumed interest rate

保険料の計算に使う利率

保険期間:Term of the policy

被保険者:the insured

永久年金 A perpetuity

保険料 Premium

営業保険料 Gross premium

純保険料+付加保険料。保険契約者が払い込むもの。
 (office premium): Its calculation explicitly allows the company's expenses.

純保険料 Net premium

予定死亡率(あるいはその他の事故発生率の予定)と予定利率とから計算した保険料。保障に必要な部分。将来の保険金支払いのために責任準備金として積み立てられる。

一時払保険料=保険現価 Single premium

保険契約締結の際にのみ払い込み、以後払い込む必要のない保険料。
A single premium is payable at the outset of the contract.

予定死亡率  Assumed mortality rate

採用した生命表の示す死亡率

予定利率 Assumed interest rate

利息の計算に使用する利率

保険金 Sum Insured


一時金 Single lump sum


給付金 Benefit/Cash benefit

Benefits include the sum insured on the death of the policyholder

死亡保険金 Death benefit


生存保険金   Survival benefit/Living benefit

満期時に生存しているときに支払うもの


給付金 Benefit/Cash benefit

Benefits include the sum insured on the death of the policyholder

期末払(年金)Payable annually in arrear


期始払(年金)Payable annually in advance


生存保険  Pure endowment

所定の期間経過後に被保険者が生存していれば一時金を支払うもの

定期保険  Term insurance

保険期間が定まっている死亡保険
Term insurance pays a lump sum benefit on the death of the insured provided death occurs before the end of a specified term.

終身保険  Whole life insurance

保険期間が定まっていない死亡保険
Whole life insurance pays a lump sum benefit on the death of the insured whenever it occurs.

養老保険  Endowment insurance

定期(死亡)保険+生存保険
Endowment insurance offers a lump sum benefit either on the death of the insured or at the end of a specified term, whichever occurs first.

年金  Annuity

An annuity is a benefit in the form of a regular series of payments.

生命年金  Life annuity

生存していれば年金を支払うもの
A series of payments to an individual as long as the individual is alive on the payment date..

終身年金 Whole life annuity

被保険者が生存するかぎり所定金額の年金を支払うもの。
A whole life annuity is a contract paying a level sum at regular invervals while the annuitant is still alive.

有期生命年金 Term annuity/term life annuity/temporary annuity

一定の期間において、受給者が生存していれば年金を支給するもの
The annuity is paid for some maximum period, provided the annuitant survives that period.

即時開始年金 Immediate annuity

注:上記は据置期間が無いという意味。「annuity-immediate」は意味が異なり、「期末払いの年金」になるので、紛らわしい。
The annuity commences as soon as the contract is effected.

据置年金 Deferred annuity 

The annuity commences payment at some future, specified date, if the annuitant survives to the payment dates.

確定年金 Annuity-certain/fixed-term annuity


期始払年金 Annuity-due


期末払年金 Annuity-immediate


保証期間 Guaranteed period

保証期間付生命年金で確定年金を支給する期間
If the annuitant dies soon after the annuity commences, there is some minimum payment period, and the balance is paid to the annuitant's estate.

総額保証付  Cash refund payout option 

支払われる年金額と死亡一時金額の合計が一時払保険料の金額で最低保証される。
The insurer offers an option that if the policyholder dies before the total annuity payments exceed the single premium, then the balance will be paid as a death benefit.


2020年6月17日水曜日

「手元/手許資金」と「手元/手許現金」の英訳

手元/手許資金とは?

手元と手許で漢字は違いますが意味は同じであり、現預金と短期保有の有価証券を合わせたものなので、英訳は「Cash and cash equivalents」という会計用語で大丈夫です。ビジネス文書では「Cash on hand」という表現もよく目にします。

これに似た言葉に「手元/手許現金」があります。
手元/手許資金より意味が狭くて、手元に保有している紙幣や硬貨など現金、いわばゲンナマ、イメージで言えばタンス預金や会社の金庫に入っている札束です。

これに対応する会計用語の英語は私は知りません。会計用語で「cash」というと銀行預金も含まれてしまいます。ですので「Cash in hand」または「Cash at hand」が妥当と思われますが、ビジネスの翻訳ではあまり使用する機会はないでしょう。

注意したいのは、金融業界で英和するときに「cash on hand」を「手元現金」と直訳する場合です。一般的な文書ならば必ずしも間違いではないかも知れませんが、会計にからむ話だと厳密ではありません。



参考
Goo国語辞書

Double entry bookkeeping

iFinance

Investopedia, “Cash and Cash Equivalents

The Difference Between Petty Cash and Cash on Hand

2020年6月7日日曜日

収益、売上、利益、収入、費用、支出、原価の英訳の使い分け

「収益」とは、企業が事業活動や投資活動を行った結果、対価として受け取る売上や利益であり、損益計算書に表われる部分です。

これにぴったりと対応する1語の英語を私は知りません。最も近い英訳は「Sales and profits」でしょうか。

「売上」に対応する英語として、「Revenue」や「Sales」をよく見かけます。
「利益」に対応する英語は「Profit」「Earnings」「Income」「Net income」が一般的でしょう。

似た言葉に「収入」があります。「収入」は現金を受け取ることを指し、必ずしも損益計算書に計上されるとは限りません。
「収入」を英訳するならば「Cash inflow」や「Cash receipt」が意味として正しいと思いますが、日本語の「収入」のような総括的なニュアンスで英語で書かれている例をあまり見たことがありません。

「費用」は損益計算書でマイナスになる項目で、ありがたいことに対応する英語がちゃんとあって「expense」で大丈夫です。

「支出」は、固定資産など長期的な資産を購入するなどの目的で現金を支払うことで、必ずしも損益計算書に表われるわけではなく、これもありがたいことに対応する英語があって「expenditure」です。

以上は企業の会計の話で、政府や個人のお金の話になると、また別の表現になってしまいます。

「原価」は資産などを取得したときの対価であり、最初は資産計上される場合が多く、収益に貢献するときに損益計算書に表われてくる項目で、原価に対応する英語は「Cost」でいいと思います。(ただし英語圏では「expense」と「cost」を同義で使う人もいます。)

2020年6月6日土曜日

「割引率」は、投資(M&A)と保険数理で定義が違う

保険数理において、割引率を(d)、年利を(i)とすると
d = i/(1+i)
で表されます。

その一方、M&A投資において将来のキャッシュフローを現在価値に変換するために用いる割引率は、(d)ではなくて(i)の方を指します。

これは英語でも同じで、「discount rate」と言っても保険と投資(M&A)で定義が上記のように異なるため、注意が必要です。

しかし、ありがたいことに、保険数理でもM&A投資でも「現価率(discount factor)」の定義は同一なので、悩む必要がありません。
現価率(ν) = 1/(1+i)

参考:
数理ファイナンス 

確定年金の計算


2019年8月22日木曜日

英訳のおもしろさ



日本語を学習した英語ネイティブの人でも、「思う人は思うと思う」 という日本語の表現は理解できないらしいです。

あなたなら、以下をどう英訳しますか?
  • 思う人は思うと思う
  • 考える人は考えるものだと思う
  • 言いたい人は言うものだと言いたい
  • あるところにはある
  • ないところにはない
  • 知ってる人は知ってる
  • 知らない人は知らない
  • ダメなものはダメ
  • 良いものは良い

Googleの自動翻訳にかけると。。。

思う人は思うと思う
Think people think.

考える人は考えるものだと思う
I think people who think.

言いたい人は言うものだと言いたい
I want to say that the person I want to say is what I say.

あるところにはある
Somewhere.

ないところにはない
Not in nowhere.

知ってる人は知ってる
Who knows knows.

知らない人は知らない
I don't know people I don't know.

ダメなものはダメ
Useless things are useless.

良いものは良い
Good things are good.

。。。と、まったく文章を成していなかったり、何を言いたいのか分からなかったりで、最後の2つはかろうじて文章になっていますが、英語は繰り返しを嫌うので、良い文章とはいえませんよね。


日本語に独特の表現は、行間を読むことがポイントになります。実務翻訳ではこれほどクセのある表現は出てきませんが、面白いので英訳してみました。

思う人は思うと思う
I suppose such thoughts are shared among certain people.

考える人は考えるものだと思う
I guess some people are predisposed to think.

言いたい人は言うものだと言いたい
I would say you can't stop people from talking.

あるところにはある
We have them in certain locations.

ないところにはない
If they don't have it, there is nothing you can do about it.
or
If they don't have it, that's it.

知ってる人は知ってる
It depends on whether you are one of those in the know.

知らない人は知らない
It is not generally known.

ダメなものはダメ
This is not good no matter what.

良いものは良い
There is no dispute that some things have inherent qualities that are good.

驚いた話ですが、「ひとつの単語を別言語のひとつの単語に必ず対応させるべし」という指示をチェッカーや翻訳者に出している翻訳会社があるそうです。どうしてそれができるのか不思議です。

英訳は、行間を読むところが難しくもあり、翻訳者としての醍醐味を感じさせるところでもあります。


2019年4月28日日曜日

How do you translate “その他有価証券”?

Under the Japanese accounting standards, securities are classified into the following four categories:
  1. 売買目的有価証券: held-for-trading security
  2. 満期保有目的の債券: held-to-maturity security
  3. 子会社株式及び関連会社株式: subsidiary/affiliate stock
  4. その他有価証券: available-for-sale securities
The last category, その他有価証券, is meant to be held for a long-term.

What are 洗替方 and 切放法 ?

洗替方 (Araigae method) is an accounting procedure in Japan, which is probably unique in the world.  Under Araigae method, an asset is stated at the fair value on the balance sheet at the end of the period.  At the beginning of the next period, however, the book value is reversed to the acquisition cost.

Araigae method can be probably translated into “reversal method” in English.
切放法 (Kirihanashi method) is the lower of cost or market method.  Here, the carrying values of an asset at the end of the period and at the beginning of the next period are the same.

「unearned revenue/income」、「advance」、「前受収益」、「前受金」をどう区別するか?

「Dictionary of Accounting Terms (Barron's Business Guides)」によると、「unearned revenue」とは、商品や役務が提供される前に受け取られた対価であり、例えば顧問弁護士の月額料金など。

しかし同じ辞書で「advance」を引くと、これもまた商品や役務が提供される前に受け取られた対価で、例えば受注工事、公共料金、顧問弁護士の月額料金など、とある。

「顧問弁護士の月額料金」が「unearned revenue」と「advance」の両方に含まれていることに気づく。会計士はどちらの勘定科目を使えばいいのだろうか。


インターネットで検索した結果、「unearned revenue (もしくはincome)」は「advance」を含んでいるようにも受け取られ、どちらかといえば「unearned revenue」は継続的な役務の提供に使われ(家賃や保険料など)、その一方で「advance」は顧客による「手付金」のような感じである。

日本語で対応するのは「前受収益」と「前受金」だろう。

前者の「前受収益」は、継続的な役務を提供する契約の下で、いまだ提供していない役務に対し支払を受けた対価のことで、前受家賃、前受保険料など。

後者の「前受金」は、主たる営業取引において、商品や製品の引渡し又は役務の提供完了前に、契約を確実にするために、代金の一部を前受けしたものであり、例えば受注工事など。

日本語での区別は明確で、前受収益は継続的サービスだが前受金は継続的サービスではない。

翻訳する場合、ニュアンスが近いのは「unearned income」 = 「前受収益」; 「advance」 = 「前受金」だろうか。



2014年8月14日木曜日

「income」と「revenue」の違い

またしてもCPAの教科書「Wiley CPAexcel Exam Review Spring 2014 Study Guide」が明快に説明してくれました。

Income includes both revenue and gains.
Revenues arise in the normal course of business and are often referred to as sales, fees, interest, dividends, royalties, and rent.
Gains are other items that meet the definition of income, which may or may not arise in the normal course of business.
...
The IASB Framework indicates that gains are increases in economic benefits and are no different in nature from revenues.

したがって「income」=「revenue」+「gains」
Revenueは事業活動から通常得られる収益
Gainsはそれ以外の収益

ということになります。

しかしIASB(国際会計基準審議会。IFRSを設定する団体)はrevenueとgainsは使い分けていないそうなので、曖昧さはまだ残ります。

和訳するならば、Income は収益、Revenueは経常的な収入(つまりかなり確実に入ってくることが期待できる収入)、Gains は特別な収入がニュアンス的に近い気がします。

Gainsは和訳すると、Gain on sales of bonds(債券売却益)の場合ように「○×益」と和訳される例をよく見ます。


2013年10月6日日曜日

英文会計士とコミュニケーション (5) - 分かりやすく書くためのテクニック

アメリカ証券取引委員会(SEC)は「A Plain English Handbook」(簡潔な英文のご案内)をインターネットで公開しています。

http://www.sec.gov/pdf/handbook.pdf

どうすれば英文が分かりやすくなるかについて、豊富な具体例があります。

例えば、

分かりにくい英文:
NO PERSON HAS BEEN AUTHORIZED TO GIVE ANY INFORMATION OR MAKE ANY REPRESENTATION OTHER THAN THOSE CONTAINED OR INCORPORATED BY REFERENCE IN THIS JOINT PROXY STATEMENT/PROSPECTUS, AND, IF GIVEN OR MADE, SUCH INFORMATION OR REPRESENTATION MUST NOT BE RELIED UPON AS HAVING BEEN AUTHORIZED.

上記の改善例:
You should rely only on the information contained in this document or that we have referred you to. We have not authorized anyone to provide you with information that is different.

文章を読みやすくするためのルールだけでなく、グラフ、色、レイアウトの使い方についても、アドバイスがあり、参考になると思います。

2013年10月4日金曜日

英文会計士とコミュニケーション (4) - はっきりと表現するためのテクニック

前の段落や行の中で述べたことを示すときに、「This」や「That」などの代名詞だけだと、意味があいまいになります。

あいまいな例:
The profit margin grew to 23% in 2013 from 20% in 2012.  This is attributable to …

改善例:
The profit margin grew to 23% in 2013 from 20% in 2012.  This increase occurred because …

これは英語を書くときに注意すべきポイントですが、英語をしゃべるときは、代名詞だけでも大丈夫だそうです。


参考:”The Accountant’s Guide to Professional Communication” by Melanie McKay and Elizabeth Rosa

2013年9月24日火曜日

英文会計士とコミュニケーション (3) - 残念なことを伝えるとき

悪い知らせを顧客に伝えるとき、受動態にすると角が立ちにくくなります。

例えば、「お客様がデータを提供してくれないせいで、監査をし直す必要があります」と書きたいとします。
We will have to repeat that portion of the audit because we did not get complete information.

と書くと、あたかも、こちらに落ち度があるようにも解釈できます。そこで、
That portion of the audit must be repeated because the information obtained was not complete.
と受動態にすれば、直接的に誰かを非難しないため、アタリが柔らかくなります。

一般に受動態を使うと、まどろっこしい弱い文章になるため、止めた方がよいのですが、このような裏ワザとしては便利ですね。

参考:”The Accountant’s Guide to Professional Communication” by Melanie McKay and Elizabeth Rosa

英文会計士とコミュニケーション (2) - 形式ばった言い回しは避ける

ひと昔前はお奨めだった英語の定型的な言い回しは、もう使われなくなってきました。
以下はいくつかの例です。


Pursuant to our conversation …

When we talked yesterday …
When we spoke yesterday …
When we spoke on the phone yesterday …


We are in receipt of  …

We have received …


Attached herewith …

We have attached …



Enclosed please find …

We have enclosed …


Per your request …

As you asked …
As you wanted …


Please be advised that …

   削除してしまう


Please rest assured …

       削除してしまう


If you should have any questions, please do not hesitate to contact me.

If you have questions, please call me at …

参考:”The Accountant’s Guide to Professional Communication” by Melanie McKay and Elizabeth Rosa

2013年9月20日金曜日

英文会計士とコミュニケーション (1) - 英語を簡潔に書く

英語を使う会計士が、かけだしの頃に陥る間違いは、顧客とコミュニケーションをするときに、難しい言葉を使ってしまうことらしいです。

そうなってしまうのは、学生の頃に読んだ教科書、専門誌、行政機関の発行物が、難しい言葉で書いてあるためです。

難しい言葉とは、抽象的で複雑でよそよそしい言い回しです。

ビジネスの世界では、読む人も書く人も忙しくて、やたら難しい文章を読むヒマはありません。

そこで以下のテクニックがお勧めです。

英語を簡潔明瞭に書くためのテクニック

複数の音の単位から構成される単語を避け、1つの音の単位からなる言葉を使う。


長ったらしい → 簡潔

2013年9月5日木曜日

「立替金」は会社が立て替えてあげているのか、それとも会社が立て替えてもらっているのか?

主に会社が立て替えてあげる場合に「立替金」が計上され、資産勘定となります。
例:
  • 会社が従業員に給与の前貸しをする
  • 仕入れ業者が負担すべき送料を会社が一時的に支払う
英語の場合も同様で、
Advance: money given to an employee before it is earned (e.g., advance against salary).

出所:”Dictionary of Accounting Terms” Second Edition” by Joel G. Siegel and Jae K. Shim

おもしろかったらクリックしてね♪

2013年8月9日金曜日

翻訳は頭が疲れる



「見直す」という言葉

経営に関する資料で「見直す」という言葉がしょっちゅう出てきます。
英訳には可能性が2つあって、
  • review: to look over, study, or examine again
  • revise: to reconsider and change or modify
単に「検討」しているだけなのか、それとも「変更」するかで、意味が変わってくるのです。

翻訳者の私としては、よほどはっきり事情が分かっていない限り、無難な review の方を選びます。このように判断を迫られることが、一行にひとつは出てくるものです。
だから7時間ぐらい翻訳していると、頭が疲れて「もう何も考えたくない」状態になるのです。


2012年11月27日火曜日

仕組商品の英訳は?


仕組商品には、仕組預金と仕組債があります。
どちらも償還時期が変動したり、償還金額が株価、為替レート、金利、商品相場などに連動したりすることによってリスクはあるものの、高い利回りの追求を可能にします。

英語では structured products が一般的です。





2012年8月10日金曜日

負債と債務の違い


 負債 = 債務 + 債務以外

債務とは、法律上の義務であり、金額が確定した借入金、買掛金、条件によって金額が変わる退職給付引当金、金額がいくらか分からない法人税等引当金などに分かれます。
債務でない負債とは、修繕引当金など法律上の義務はなく、企業が独自に決めている引当金などです。

  • 「負債」は英訳で何という?

貸借対照表ではliability といいますが、管理会計ではdebt も使います。
例:
debt management 負債管理
debt ratio 負債比率
total debt 総負債

  • 「債務」は英訳で何という?

これもいろいろあって、obligationliabilitypayableが使われます。

liabilityは負債にも債務にも使われる英語なので、和訳するときは神経を使います。



2012年8月1日水曜日

売買高と取引高の違い



In the stock exchanges in Tokyo and Osaka, 売買高 and 取引高 both refer to “trading volume.” 

The Japanese terminologies are used differently between Tokyo and Osaka; in Tokyo, 売買高 is a broad category, which includes 売買高 for stock and bonds and 取引高 for derivatives.
Osaka does not have such a broad category – just 売買高 for stock/bond and 取引高 for derivatives.

Source:
Tokyo Stock Exchange:
http://www.tse.or.jp/market/data/v_and_v/index.html
Note: You can check their use of English by downloading Excel files there.

Osaka Stock Exchange
http://www.ose.or.jp/market/statistics/trading_volume/