「流通利回り」は保険契約において登場することがあります。この意味についてオンラインで調べると、「流通市場で債券を購入し、満期まで保有した場合の利回り」と説明されているものをいくつか見つけました。
しかし、ここで疑問が生じました。それでは「最終利回り」と同じ意味ではないでしょうか?何が違うのか、もし同じ意味だとすれば、なぜ異なる呼び名が2つ存在するのでしょうか?
「最終利回り」の意味を調べると、「流通利回り」とほぼ同じ説明が出てきますが、「償還差損益を含む」という文言が追加されています。これが気になる点です。
かなりの時間を費やして調べ、確信を持てるわけではありませんが、以下のような結論に至りました。
意味自体は同じであるものの、何を強調したいかによって使い分けがされているようです。
つまり、「流通利回り」は「応募者利回り」と対比して使われるようです。債券を購入した市場が、前者が流通市場、後者が発行市場である点が異なります。
一方で、「最終利回り」は「所有期間利回り」と対比して使われるようです。保有期間が、前者が満期まで、後者が売却時までという点が異なります。
そのため、保険契約内では「流通利回り」を使用することで、「応募者利回り」ではないことを強調したいのではないかと考えられます。
さて、肝心の英訳ですが、私のおすすめは以下の通りです:
流通利回り → yield to maturity (YTM)
これに対する「応募者利回り」は、yield to maturity (YTM) at issue となります。
ちなみに、アルクのオンライン辞書では「流通利回り」を「distribution rate」や「distribution yield」と訳していますが、これらは違うように思います。
さらにChatGPTに聞いてみると、「流通利回り」=「直接利回り」と説明しており、これも違うと思います。
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