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2026年6月27日土曜日

よく出てくる「Meaningful」の和訳は意外に難しい

 


金融翻訳でよく目にするのが、**「meaningful」や「meaningfully」**という表現です。

どういう状況で使われるかというと、AとBの数量の差が meaningful である場合です。

例えば、Aが meaningfully に増加してBになったとか、AとBとの間には meaningful な差がある、といった具合です。

つまり、書き手にとって、どうでもいい差ではなく、投資判断に影響するほどの実質的な差があるということなのです。


どの辞書を見ても、「meaningful」の訳語として、「有意義な」や「意味のある」くらいしか載っていないので、私はいつも困っていました。

「有意義な差」では、あたかも良いことのようなイメージになってしまい、必ずしも良いこととも限らないので、誤訳になりかねません。

「意味のある差」では、統計学でいう「有意(statistically significant)」というニュアンスが出そうで、これも誤解を招きそうです。


ChatGPTに相談すると「実質的」、「無視できない」、「重大な」を勧められました。

しかしです!「実質的」は、「形式的、名目的」の反意語であり、そのような対比は意図していないはず。

また「無視できない」は、意味は合っているものの、否定形です。わざわざ否定することもないでしょう。

「重大な」としてしまうと、あたかも程度が非常に大きい、という誤解を生みそう――そこまでは明言していない。


考えあぐねた末、私は「かなりの程度の」と訳すことにしました。

都合のよいことに、日本語の「かなり」は、「何かの程度が無視できないほど大きいことを表す」ことだと日本語の文法のサイトに載っていることが確認できました。


ところがです!「meaningful exposure」や「meaningful allocation」という表現にも遭遇しました。

その意味は、ファンドの運用結果に実質的な影響を与えるほどのエクスポージャーや資産配分です。

これを「かなりの程度のエクスポージャー/資産配分」と訳すと、とても大きなエクスポージャー/資産配分のような響きがあり、誤解されかねません。


そこで、この場合は「結果に実質的な影響を与える程度のエクスポージャー/資産配分」と訳すしかないかと思います。


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参考:かなり (日本語能力試験 N3)




2026年6月26日金曜日

最近よく見かける業界用語 ― Platform

日本語で「プラットフォーム」と言えば、多くの人は次の3つの意味のいずれかを思い浮かべるでしょう。 
  • 駅のプラットフォーム 
  • 特定の目的のためのソフトウェア 
  • 売り手と買い手をつなぐ基盤(Google、Apple、Facebook、Amazonなどが代表例) 

しかし、オルタナティブ投資の世界では、英語の platform は上記の2の意味でも使われますが、それ以外にも実にさまざまな意味で「基盤」や「土台」を表すことがあります。 私がこれまでに目にした platform の例には、次のようなものがありました。 
  • 投資案件の発掘に役立つ、業界のプレーヤーとの間に築かれたネットワークや関係性 
  • 証券を発行するための基盤 
  • 社内で特定の役割を担うチーム 
  • バイアウト案件における中核的な投資先企業(後にアドオン投資するための土台になる) 

このような場合、単にカタカナで「プラットフォーム」と訳してしまうと、何を指しているのか分かりにくくなります。そのため、文脈に応じて「○○基盤」「部門」「投資先企業」などと訳し分けています。

単なるカタカナ化を避けることを、私はみなさまにもお勧めします。

2025年2月11日火曜日

「流通利回り」は英語で何と言うのでしょうか?


 「流通利回り」は保険契約において登場することがあります。この意味についてオンラインで調べると、「流通市場で債券を購入し、満期まで保有した場合の利回り」と説明されているものをいくつか見つけました。


しかし、ここで疑問が生じました。それでは「最終利回り」と同じ意味ではないでしょうか?何が違うのか、もし同じ意味だとすれば、なぜ異なる呼び名が2つ存在するのでしょうか?


「最終利回り」の意味を調べると、「流通利回り」とほぼ同じ説明が出てきますが、「償還差損益を含む」という文言が追加されています。これが気になる点です。


かなりの時間を費やして調べ、確信を持てるわけではありませんが、以下のような結論に至りました。

意味自体は同じであるものの、何を強調したいかによって使い分けがされているようです。


つまり、「流通利回り」は「応募者利回り」と対比して使われるようです。債券を購入した市場が、前者が流通市場、後者が発行市場である点が異なります。


一方で、「最終利回り」は「所有期間利回り」と対比して使われるようです。保有期間が、前者が満期まで、後者が売却時までという点が異なります。


そのため、保険契約内では「流通利回り」を使用することで、「応募者利回り」ではないことを強調したいのではないかと考えられます。


さて、肝心の英訳ですが、私のおすすめは以下の通りです:

流通利回り → yield to maturity (YTM)

これに対する「応募者利回り」は、yield to maturity (YTM) at issue となります。


ちなみに、アルクのオンライン辞書では「流通利回り」を「distribution rate」や「distribution yield」と訳していますが、これらは違うように思います。


さらにChatGPTに聞いてみると、「流通利回り」=「直接利回り」と説明しており、これも違うと思います。



2024年10月26日土曜日

Working capital の和訳は何?

Working capital を運転資本と訳すべきか、運転資金と訳すべきか、どちらでもいいのか分からず、モヤモヤしていたため、情報を整理しました。その結果が以下です。


以上から、英和では、Working capital を 運転資本と訳すのがベストだという結論になりました。


和英の場合は、日本語の運転資本が Working capital または Net working capital であるという2つの可能性があり、文脈で判断する必要がありそうです。同様に、運転資金は Net working capital または operating costs and expenses のどちらかである可能性を考えた方がいいと思います。


ワーキング・キャピタルという用語も定着してきましたが、カタカナだらけの翻訳になるのをできるだけ避けたいと思っています。


参考:

CFI Education Inc. Net Working Capital

2020年7月12日日曜日

アクチュアリー英語(生保)

本用語集を作るに至った経緯

保険約款などの英訳を依頼されると、まず最初に日本語の原文の内容理解に苦しみ、次に訳語の選択に悩みます。

例えば、現価率「 ν 」の英訳は普通の辞書に載っていません(2018年6月現在)。

インターネットでやみくもに検索してみると「present value rate」「current value rate」「discount rate」などが出てくるものの、いったいどれが適切な訳なのでしょうか。

もし「discount rate」とやってしまうと割引率と一緒になって混乱をまねく気がします。(割引率の定義は d = i/(1+i)である一方、現価率は ν = 1/(1+i)と、意味が違うのです。つまり割引率と現価率を足し合わせると1になるのです。)

以下では、信頼できる情報源(日本と米国のアクチュアリー会の教科書)から抜き出した生保用語を対訳にして蓄積してあります。

これによって一定水準の翻訳の質が保証でき、翻訳作業の悩みが減ることを目指しております。

以下が主な用語です。

計算基数 

保険や年金の現価の計算を簡単にするため、生命表から計算された数(Dx、Nx、Cx、Mxなど)。英語のテキストではこれに相当するものが、今のところ現れていません。

現価率 Discount factor

ν = 1/(1+i) 

割引率 Rate of discount

d = i/(1+i)

生存関数 Survival function: 

x歳の人が時刻tでまだ生存している確率
Sx(t) = tPx
It represents the probability that a life aged x survives for at least t years.

Fx(t) = 1 - Sx(t) = tqx

分布関数 Lifetime distribution function: 

x歳の人が時刻tまでに死亡する確率
It represents the probability that a life aged x does not survive beyond age x + t.

x歳における死亡率 Mortality rate at age x.

qx 予定死亡率は保険料の計算に使う死亡率。

死亡指数 Constant multiple of mortality rates multiplied by 100

標準者の死亡率を割り増しする比率を100倍したもの

最終年齢 Limiting age

ω : Survival beyond this age is not possible.

事由 State

英語で一番近いと思われる訳

死力 Force of mortality

μx : Also known as hazard rate or failure rate.

完全平均余命 Complete expectation of life


略算平均余命 Curtate expectation of life

生存する年数の端数を切り捨てて平均したもの
e x : The number of whole years lived in the future by an individual

選択期間 Select period 

死亡率が年齢のほかに契約時からの経過年数にも影響される期間
The period after which the age at selection has no effect on future survival probabilities.

選択表 Select life table


終局 X Ultimate x

選択期間後の(生命表)
(period, mortality, table) of the select period

終局表 Ultimate life table


年金現価 Discounted value of an annuity


年金終価 Accumulated value of an annuity


利力/連続複利 Force of interest per year/continuously compounded rate of interest


年金原資 Present value of the annuity plus maintenance cost

名称利率:Nominal interest rate: 

1年に転化回数が k 回で、実利率 i ÷ k で転化される。
注:インターネット上でアルク、Weblio、生命保険文化センター和英辞典で調べてもヒット数が0で、紙ベースの「金融・会計用語辞典」、「金融・証券・保険用語辞典」でも見出しがありません。(2018年7月現在)
英和辞典を引くと「表面利率」「名目利率」しか出てきません。「表面利率」は債券用語で、計算方法は同じです。「名目利率」は経済用語で、実利率+インフレ率です。
i (K) The interest rate per period, i/k, is compounded k times per year.

実利率 Effective interest rate

実利率 i の資産運用が期間 n のあいだ継続されるならば、期間 n 後の金利は、 (1+i) n - 1 となる
The annual effective interest rate, if compounded annually, will yield the amount of interest per year.

予定利率 Assumed interest rate

保険料の計算に使う利率

保険期間:Term of the policy

被保険者:the insured

永久年金 A perpetuity

保険料 Premium

営業保険料 Gross premium

純保険料+付加保険料。保険契約者が払い込むもの。
 (office premium): Its calculation explicitly allows the company's expenses.

純保険料 Net premium

予定死亡率(あるいはその他の事故発生率の予定)と予定利率とから計算した保険料。保障に必要な部分。将来の保険金支払いのために責任準備金として積み立てられる。

一時払保険料=保険現価 Single premium

保険契約締結の際にのみ払い込み、以後払い込む必要のない保険料。
A single premium is payable at the outset of the contract.

予定死亡率  Assumed mortality rate

採用した生命表の示す死亡率

予定利率 Assumed interest rate

利息の計算に使用する利率

保険金 Sum Insured


一時金 Single lump sum


給付金 Benefit/Cash benefit

Benefits include the sum insured on the death of the policyholder

死亡保険金 Death benefit


生存保険金   Survival benefit/Living benefit

満期時に生存しているときに支払うもの


給付金 Benefit/Cash benefit

Benefits include the sum insured on the death of the policyholder

期末払(年金)Payable annually in arrear


期始払(年金)Payable annually in advance


生存保険  Pure endowment

所定の期間経過後に被保険者が生存していれば一時金を支払うもの

定期保険  Term insurance

保険期間が定まっている死亡保険
Term insurance pays a lump sum benefit on the death of the insured provided death occurs before the end of a specified term.

終身保険  Whole life insurance

保険期間が定まっていない死亡保険
Whole life insurance pays a lump sum benefit on the death of the insured whenever it occurs.

養老保険  Endowment insurance

定期(死亡)保険+生存保険
Endowment insurance offers a lump sum benefit either on the death of the insured or at the end of a specified term, whichever occurs first.

年金  Annuity

An annuity is a benefit in the form of a regular series of payments.

生命年金  Life annuity

生存していれば年金を支払うもの
A series of payments to an individual as long as the individual is alive on the payment date..

終身年金 Whole life annuity

被保険者が生存するかぎり所定金額の年金を支払うもの。
A whole life annuity is a contract paying a level sum at regular invervals while the annuitant is still alive.

有期生命年金 Term annuity/term life annuity/temporary annuity

一定の期間において、受給者が生存していれば年金を支給するもの
The annuity is paid for some maximum period, provided the annuitant survives that period.

即時開始年金 Immediate annuity

注:上記は据置期間が無いという意味。「annuity-immediate」は意味が異なり、「期末払いの年金」になるので、紛らわしい。
The annuity commences as soon as the contract is effected.

据置年金 Deferred annuity 

The annuity commences payment at some future, specified date, if the annuitant survives to the payment dates.

確定年金 Annuity-certain/fixed-term annuity


期始払年金 Annuity-due


期末払年金 Annuity-immediate


保証期間 Guaranteed period

保証期間付生命年金で確定年金を支給する期間
If the annuitant dies soon after the annuity commences, there is some minimum payment period, and the balance is paid to the annuitant's estate.

総額保証付  Cash refund payout option 

支払われる年金額と死亡一時金額の合計が一時払保険料の金額で最低保証される。
The insurer offers an option that if the policyholder dies before the total annuity payments exceed the single premium, then the balance will be paid as a death benefit.


難しい金融英語9選

1 Amortization

住宅ローンや資産担保証券の場合は、元利均等返済と訳します。
(=A series of periodic payments is made, when these payments are equal.)

債券の場合は、アモチゼーション(その逆はアキュムレーション(Accumulation))と訳します。
(When a bond is purchased at a premium, the book value of the bond will be written down at each bond interest date, so that at the time of redemption the book value will equal the redemption value.)

どちらの場合も確定年金の計算式を使い、基本的にメカニズムは同じです。

両者の違いは、毎期減っていく対象が元利均等返済の場合は元本、債券の場合は取得価額と額面の差になります。


2 Embedded gain: 含み益


3 Employer and employees: 雇用主と被用者
「雇用者」という表現は、労働者を「雇う側」と「雇われる側」のどちらも意味しており紛らわしいので避けたいものです。
「使用者」と「被雇用者」または「従業員」でも明確にできるでしょう。

4 Expertise 専門的知見

5「Gross premium」と 「Gross premiums written」

一見似ていますが、「何がグロスなのか」という点が違います。

英語の「Gross premium」は、純保険料に「経費」を加えたという意味でグロスと言っており、対応する和訳に「営業保険料」があります。

その一方、「Gross premiums written」は、「再保険料」を加減する前という意味でグロスとしています。近い和訳としては「正味収入保険料(再保険料加減前)」でしょうか。「近い」とお断りしている理由は、日本語の「正味収入保険料」は解約返戻金と積立型保険の貯蓄部分を控除しているのに対し、英語ではそのような分類が見当たらないからです。

6 Gaming: ゲーミング
投資家よりも運用会社にとって、有利なパフォーマンス尺度になるような投資行為です。

7 Institutionalize: ~体系の構築/導入 

8 Proprietary deal flow: 従来の競争入札によらずに、投資の条件を決める案件。

9 Universe: 商品母集団
投資の目的に適格として選定された商品群。「銘柄ユニバース」という言い方が一般的になりましたが、上場株式でない商品もユニバースになり得ます。 

2020年6月17日水曜日

「手元/手許資金」と「手元/手許現金」の英訳

手元/手許資金とは?

手元と手許で漢字は違いますが意味は同じであり、現預金と短期保有の有価証券を合わせたものなので、英訳は「Cash and cash equivalents」という会計用語で大丈夫です。ビジネス文書では「Cash on hand」という表現もよく目にします。

これに似た言葉に「手元/手許現金」があります。
手元/手許資金より意味が狭くて、手元に保有している紙幣や硬貨など現金、いわばゲンナマ、イメージで言えばタンス預金や会社の金庫に入っている札束です。

これに対応する会計用語の英語は私は知りません。会計用語で「cash」というと銀行預金も含まれてしまいます。ですので「Cash in hand」または「Cash at hand」が妥当と思われますが、ビジネスの翻訳ではあまり使用する機会はないでしょう。

注意したいのは、金融業界で英和するときに「cash on hand」を「手元現金」と直訳する場合です。一般的な文書ならば必ずしも間違いではないかも知れませんが、会計にからむ話だと厳密ではありません。



参考
Goo国語辞書

Double entry bookkeeping

iFinance

Investopedia, “Cash and Cash Equivalents”

The Difference Between Petty Cash and Cash on Hand

2020年6月7日日曜日

収益、売上、利益、収入、費用、支出、原価の英訳の使い分け

「収益」とは、企業が事業活動や投資活動を行った結果、対価として受け取る売上や利益であり、損益計算書に表われる部分です。

これにぴったりと対応する1語の英語を私は知りません。最も近い英訳は「Sales and profits」でしょうか。

「売上」に対応する英語として、「Revenue」や「Sales」をよく見かけます。
「利益」に対応する英語は「Profit」「Earnings」「Income」「Net income」が一般的でしょう。

似た言葉に「収入」があります。「収入」は現金を受け取ることを指し、必ずしも損益計算書に計上されるとは限りません。
「収入」を英訳するならば「Cash inflow」や「Cash receipt」が意味として正しいと思いますが、日本語の「収入」のような総括的なニュアンスで英語で書かれている例をあまり見たことがありません。

「費用」は損益計算書でマイナスになる項目で、ありがたいことに対応する英語がちゃんとあって「expense」で大丈夫です。

「支出」は、固定資産など長期的な資産を購入するなどの目的で現金を支払うことで、必ずしも損益計算書に表われるわけではなく、これもありがたいことに対応する英語があって「expenditure」です。

以上は企業の会計の話で、政府や個人のお金の話になると、また別の表現になってしまいます。

「原価」は資産などを取得したときの対価であり、最初は資産計上される場合が多く、収益に貢献するときに損益計算書に表われてくる項目で、原価に対応する英語は「Cost」でいいと思います。(ただし英語圏では「expense」と「cost」を同義で使う人もいます。)

2020年6月6日土曜日

「割引率」は、投資(M&A)と保険数理で定義が違う

保険数理において、割引率を(d)、年利を(i)とすると
d = i/(1+i)
で表されます。

その一方、M&A投資において将来のキャッシュフローを現在価値に変換するために用いる割引率は、(d)ではなくて(i)の方を指します。

これは英語でも同じで、「discount rate」と言っても保険と投資(M&A)で定義が上記のように異なるため、注意が必要です。

しかし、ありがたいことに、保険数理でもM&A投資でも「現価率(discount factor)」の定義は同一なので、悩む必要がありません。
現価率(ν) = 1/(1+i)

参考:
数理ファイナンス 

確定年金の計算


2020年5月16日土曜日

"discharge"は文脈によって正反対の意味を持つ

うっかり誤訳してしまいそうです!

「discharge」という英語は、「義務のようなものを果たす」を意味する場合と「果たさなくて済む」を意味する場合があります。
どちらに解釈すべきかは、前後の文脈によるようです。

「義務を果たす」の場合の例文
“My observation is that whenever one person is found adequate to the discharge of a duty ... it is worse executed by two persons, and scarcely done at all if three or more are employed therein.”
Leadership Quotes From Washington And Lincoln - Forbes

「義務を果たさなくて済む」(債務の免除など)の場合の例文
"... discharge of a debt of the debtor does not affect the liability of any other entity on, or the property of any other entity for, such debt."
11 U.S. Code § 524 - Effect of discharge | U.S. Code | US Law ...

「discharge」は動詞形でも名詞形でも、両方の用法で使われています。

免除の場合は「discharge from」と表現されていれば判別しやすくて助かりますが、「from」がくっついていない場合は、特に注意が必要でしょう。





2019年4月28日日曜日

How do you translate “その他有価証券”?

Under the Japanese accounting standards, securities are classified into the following four categories:
  1. 売買目的有価証券: held-for-trading security
  2. 満期保有目的の債券: held-to-maturity security
  3. 子会社株式及び関連会社株式: subsidiary/affiliate stock
  4. その他有価証券: available-for-sale securities
The last category, その他有価証券, is meant to be held for a long-term.

What are 洗替方 and 切放法 ?

洗替方 (Araigae method) is an accounting procedure in Japan, which is probably unique in the world.  Under Araigae method, an asset is stated at the fair value on the balance sheet at the end of the period.  At the beginning of the next period, however, the book value is reversed to the acquisition cost.

Araigae method can be probably translated into “reversal method” in English.
切放法 (Kirihanashi method) is the lower of cost or market method.  Here, the carrying values of an asset at the end of the period and at the beginning of the next period are the same.

「unearned revenue/income」、「advance」、「前受収益」、「前受金」をどう区別するか?

「Dictionary of Accounting Terms (Barron's Business Guides)」によると、「unearned revenue」とは、商品や役務が提供される前に受け取られた対価であり、例えば顧問弁護士の月額料金など。

しかし同じ辞書で「advance」を引くと、これもまた商品や役務が提供される前に受け取られた対価で、例えば受注工事、公共料金、顧問弁護士の月額料金など、とある。

「顧問弁護士の月額料金」が「unearned revenue」と「advance」の両方に含まれていることに気づく。会計士はどちらの勘定科目を使えばいいのだろうか。


インターネットで検索した結果、「unearned revenue (もしくはincome)」は「advance」を含んでいるようにも受け取られ、どちらかといえば「unearned revenue」は継続的な役務の提供に使われ(家賃や保険料など)、その一方で「advance」は顧客による「手付金」のような感じである。

日本語で対応するのは「前受収益」と「前受金」だろう。

前者の「前受収益」は、継続的な役務を提供する契約の下で、いまだ提供していない役務に対し支払を受けた対価のことで、前受家賃、前受保険料など。

後者の「前受金」は、主たる営業取引において、商品や製品の引渡し又は役務の提供完了前に、契約を確実にするために、代金の一部を前受けしたものであり、例えば受注工事など。

日本語での区別は明確で、前受収益は継続的サービスだが前受金は継続的サービスではない。

翻訳する場合、ニュアンスが近いのは「unearned income」 = 「前受収益」; 「advance」 = 「前受金」だろうか。



2014年8月14日木曜日

「income」と「revenue」の違い

またしてもCPAの教科書「Wiley CPAexcel Exam Review Spring 2014 Study Guide」が明快に説明してくれました。

Income includes both revenue and gains.
Revenues arise in the normal course of business and are often referred to as sales, fees, interest, dividends, royalties, and rent.
Gains are other items that meet the definition of income, which may or may not arise in the normal course of business.
...
The IASB Framework indicates that gains are increases in economic benefits and are no different in nature from revenues.

したがって「income」=「revenue」+「gains」
Revenueは事業活動から通常得られる収益
Gainsはそれ以外の収益

ということになります。

しかしIASB(国際会計基準審議会。IFRSを設定する団体)はrevenueとgainsは使い分けていないそうなので、曖昧さはまだ残ります。

和訳するならば、Income は収益、Revenueは経常的な収入(つまりかなり確実に入ってくることが期待できる収入)、Gains は特別な収入がニュアンス的に近い気がします。

Gainsは和訳すると、Gain on sales of bonds(債券売却益)の場合ように「○×益」と和訳される例をよく見ます。


2014年8月12日火曜日

「純利益」は「net income」とすべきか、それとも「profit」とすべきか?

そこが昔から疑問でした。

今日、初めてその謎が解けたのです。

CPAの教科書である「Wiley CPAexcel Exam Review Spring 2014 Study Guide」によるとUS GAAPは「net income」、IFRSは「profit」と言っているそうなのです。

結論としては、どちらに英訳しても間違いではなさそうです。

「revenue」と「income」の使い分けについては、未だに分かっていません。

CPAの教科書は読んでいると眠くなるけれど、翻訳に役立つヒントがあちらこちらにあって、このような発見をするたびに、眠気が吹き飛ぶのでした。

2013年12月10日火曜日

マンガで会計を理解する

「BAR レモン・ハート 会計と監査」というマンガを読みました。
マンガなので1時間もあれば読めます。

「繰延税金資産」や「減損会計」など、むずかしい会計用語の意味がよく分かりました。
舞台は、こじゃれたバーで4人の男が会計の話で盛り上がるというもの。
監修はなんと日本公認会計士協会です。粋な協会ですね。
https://www.amazon.co.jp/BAR%E3%83%AC%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%88-%E2%80%95%E4%BC%9A%E8%A8%88%E3%81%A8%E7%9B%A3%E6%9F%BB%E2%80%95-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%85%AC%E8%AA%8D%E4%BC%9A%E8%A8%88%E5%A3%AB%E5%8D%94%E4%BC%9A/dp/4822244105



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2013年9月18日水曜日

当期純利益の不思議

「当期純利益」は、その年度の純益のことであり、英語で net income が一般的です。

前の年度の純利益であっても「当期純利益」と言い、「前期純利益」のようにはならないのです。

例えば、
2010年度の当期純利益
2011年度の当期純利益

のような表現となります。

過去のことを「当期」と呼ぶことに違和感を覚えるますが、決まった用語なので仕方がありません。

2013年9月5日木曜日

「立替金」は会社が立て替えてあげているのか、それとも会社が立て替えてもらっているのか?

主に会社が立て替えてあげる場合に「立替金」が計上され、資産勘定となります。
例:
  • 会社が従業員に給与の前貸しをする
  • 仕入れ業者が負担すべき送料を会社が一時的に支払う
英語の場合も同様で、
Advance: money given to an employee before it is earned (e.g., advance against salary).

出所:”Dictionary of Accounting Terms” Second Edition” by Joel G. Siegel and Jae K. Shim

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2013年8月27日火曜日

なぜ確定申告を「tax return」というのか?

昔からなぜ「return」というのか不思議でした。
何をreturnするというのでしょうか?

調べた結果、return には「返却」と「報告」という2つの意味があることが分かりました。
納税申告の場合、後者の「報告」だったのです。

Merriam-Wesbter辞書によると、return の意味は主に「give back, go back」であり、古い用法で「report」となっています。税金の世界は歴史が古いので英語も古いのでしょう。

これまで私は勘違いしていて、納めすぎた税金が申告した結果、いくらか返ってくるので return なのか?と解釈していましたが、file a tax return は申告時のことであって、還付時ではないため、おかしい!と疑問でした。英語圏でも疑問の人はたくさんいるらしいです。



2013年8月10日土曜日

約束手形と為替手形:名宛人は支払人なのか受取人なのか?

約束手形の「名宛人」はお金の受取人ですが、為替手形の「名宛人」はお金の支払人なので、混乱しないように注意が必要です。

たとえば小売店が工場に支払うために、約束手形を振り出し、それを工場が鉄鋼会社への支払いのために裏書譲渡した場合は、以下のようになります。







これが為替手形の場合は、こうなります。



英訳の場合、いずれも名宛人は「drawee」となります。