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2026年6月27日土曜日

よく出てくる「Meaningful」の和訳は意外に難しい

 


金融翻訳でよく目にするのが、**「meaningful」や「meaningfully」**という表現です。

どういう状況で使われるかというと、AとBの数量の差が meaningful である場合です。

例えば、Aが meaningfully に増加してBになったとか、AとBとの間には meaningful な差がある、といった具合です。

つまり、書き手にとって、どうでもいい差ではなく、投資判断に影響するほどの実質的な差があるということなのです。


どの辞書を見ても、「meaningful」の訳語として、「有意義な」や「意味のある」くらいしか載っていないので、私はいつも困っていました。

「有意義な差」では、あたかも良いことのようなイメージになってしまい、必ずしも良いこととも限らないので、誤訳になりかねません。

「意味のある差」では、統計学でいう「有意(statistically significant)」というニュアンスが出そうで、これも誤解を招きそうです。


ChatGPTに相談すると「実質的」、「無視できない」、「重大な」を勧められました。

しかしです!「実質的」は、「形式的、名目的」の反意語であり、そのような対比は意図していないはず。

また「無視できない」は、意味は合っているものの、否定形です。わざわざ否定することもないでしょう。

「重大な」としてしまうと、あたかも程度が非常に大きい、という誤解を生みそう――そこまでは明言していない。


考えあぐねた末、私は「かなりの程度の」と訳すことにしました。

都合のよいことに、日本語の「かなり」は、「何かの程度が無視できないほど大きいことを表す」ことだと日本語の文法のサイトに載っていることが確認できました。


ところがです!「meaningful exposure」や「meaningful allocation」という表現にも遭遇しました。

その意味は、ファンドの運用結果に実質的な影響を与えるほどのエクスポージャーや資産配分です。

これを「かなりの程度のエクスポージャー/資産配分」と訳すと、とても大きなエクスポージャー/資産配分のような響きがあり、誤解されかねません。


そこで、この場合は「結果に実質的な影響を与える程度のエクスポージャー/資産配分」と訳すしかないかと思います。


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参考:かなり (日本語能力試験 N3)




2026年6月26日金曜日

最近よく見かける業界用語 ― Platform

日本語で「プラットフォーム」と言えば、多くの人は次の3つの意味のいずれかを思い浮かべるでしょう。 
  • 駅のプラットフォーム 
  • 特定の目的のためのソフトウェア 
  • 売り手と買い手をつなぐ基盤(Google、Apple、Facebook、Amazonなどが代表例) 

しかし、オルタナティブ投資の世界では、英語の platform は上記の2の意味でも使われますが、それ以外にも実にさまざまな意味で「基盤」や「土台」を表すことがあります。 私がこれまでに目にした platform の例には、次のようなものがありました。 
  • 投資案件の発掘に役立つ、業界のプレーヤーとの間に築かれたネットワークや関係性 
  • 証券を発行するための基盤 
  • 社内で特定の役割を担うチーム 
  • バイアウト案件における中核的な投資先企業(後にアドオン投資するための土台になる) 

このような場合、単にカタカナで「プラットフォーム」と訳してしまうと、何を指しているのか分かりにくくなります。そのため、文脈に応じて「○○基盤」「部門」「投資先企業」などと訳し分けています。

単なるカタカナ化を避けることを、私はみなさまにもお勧めします。

2025年12月4日木曜日

翻訳者泣かせの「Public Airlines」と「Private Airlines」の定義✈️


「public and private airlines」という表現は、実は文脈によってまったく異なる2つの意味があります。和訳すると別物になるので注意が必要です。


1. 航空会社の所有者に注目する場合

  • public airline = 政府が所有する国営航空会社

  • private airline = 個人投資家や機関投資家が所有する民間航空会社

2. 航空会社の所有権がどのように取引されているかに注目する場合

  • public airline = 株式が証券取引所で売買されている上場航空会社

  • private airline = 非公開航空会社


ChatGPTによると、英語圏では 2. の意味で使われることが多い そうですが、1. の意味でも使われることがあります


さらにやっかいなことに、最近 「state-owned vs public airlines」という表現も見かけました。これは1. と2. が混在しているため、訳し分けが必要です。すなわち「国営航空会社 対 上場民間航空会社」となります。


こうした細かな違いが大きな意味の違いにつながるのが英語の難しさであり、翻訳者として特に注意を払う点です。✍️✨


2025年11月22日土曜日

翻訳者にInDesignのスキルは必要か?

 

今年いただいた翻訳案件の中には、元データがInDesignで作成されたものが数件ありました。

クライアントはそれらをPDF化して送ってくださったのですが、私はそれをパワーポイントに変換し、日本語に翻訳して納品していました。

しかしこの方法には、次の欠点があります:

  • クリックで文字が表示される「ポップアップ」機能が使えなくなる
  • グラフが崩れてしまうことがある
それでも長らくInDesignを避けてきました。

というのも、7年ほど前にInDesignを使った際、ソフトを起動するたびに大量のデータが自動的にダウンロードされ、通信量が膨大になってしまい驚いた経験があったためです。以来、できるだけInDesignを使わずに済ませてきました。

しかし、最近はクライアント側のデザインが複雑になるにつれ、パワーポイントに変換して修正する作業そのものが非常に手間となり、負担を感じるようになってきました。

最後にInDesignを使ったのは相当以前で、使い方もすっかり忘れていました。そこで、以下の入門書を購入しました。

世界一わかりやすい InDesign 操作とデザインの教科書[改訂2版]

文字サイズを変えるにしても、行間を設定するにしても、WordやPowerPointとは操作がまったく違うので最初は戸惑います。しかし慣れてくると、InDesignならではの便利さも少しずつ実感できるようになってきます。

この本はとてもよくできていて、練習していく過程も意外に楽しいものです。指示どおりに進め、分からないところはChatGPTに尋ねると解決できます。



2025年7月2日水曜日

金融翻訳者を悩ませる「underwriting」という言葉


金融の世界では、同じ単語がセクターによってまったく異なる意味を持つことがあります。「underwrite」もその一例です。

株式や債券の分野では、underwrite は「引き受け」を意味します。つまり、企業が新規に発行した証券を証券会社がいったん買い取り、後に投資家に販売することを指します。

一方、不動産投資の分野では、underwrite は対象不動産の投資分析を行い、適正な投資価格を算出することを意味します。業界ではカタカナで「アンダーライト」と言うようです。証券の「引き受け」とは異なり、この段階ではまだ資金を投じていないのです。

さらに、不動産ファイナンスの分野では、underwrite融資の評価を行うことを指します。不動産投資における用法に近く、私は「融資評価」と訳しています。


*参照:「不動産ファンドがよ~くわかる本」

2025年6月20日金曜日

金融翻訳では、ときおり「逆」が正しいこともある


頭が疲れているときに翻訳作業をしてはいけない——これは、昨晩あらためて感じたことです。


クライアントの資料の中で、投資ファンドのパフォーマンスを四分位に分けてランク付けしている文書に出会いました。(四分位とは、データセットを25%ずつ4つに分ける手法です)。今回の文書では、上位のファンドが「1st quartile」に分類されていました。


さて、これを日本語でどう訳すべきでしょうか?


辞書によれば、あるいは統計学的に厳密に訳せば「第1四分位数」となります。これは正しい訳なのですが、日本語でこの言葉を見ると、「下位25%」という意味に受け取られてしまいかねません。


しかし、文脈を見ると筆者が言いたいのは「上位25%の好成績ファンド」なのです。

この場合、適切な訳は「上位25%」またはそれに準じる表現の方が明らかに誤解を防げるでしょう。


なぜこのようなことが起きるのでしょうか?

調べてみると、投資業界では「四分位ランク」が一般的に使われており、ランクの数字が小さいほど成績が良いというルールがあるようです。そう考えれば納得がいきます。


一方で、統計の一般的な使い方では「第1四分位数」はデータの下位25%を指してしまいます(下記の図をご参照ください)。



金融翻訳者は、こうした言葉の落とし穴に常に注意を払う必要があります。

正確に訳したつもりでも、意図の真逆になってしまうことがある——それが金融翻訳の奥深さでもあります。

疲れていると、つい深く考えずに言葉をそのまま置き換えてしまいがちです。しかし、プロの訳者はそれを避ける術を知っています。つまり、必要なときにはしっかり休むことが大切だということです。


[参考]

What is quartile ranking?

Explained: What is quartile ranking in mutual funds and how to analyse schemes using this ranking


2025年2月11日火曜日

「流通利回り」は英語で何と言うのでしょうか?


 「流通利回り」は保険契約において登場することがあります。この意味についてオンラインで調べると、「流通市場で債券を購入し、満期まで保有した場合の利回り」と説明されているものをいくつか見つけました。


しかし、ここで疑問が生じました。それでは「最終利回り」と同じ意味ではないでしょうか?何が違うのか、もし同じ意味だとすれば、なぜ異なる呼び名が2つ存在するのでしょうか?


「最終利回り」の意味を調べると、「流通利回り」とほぼ同じ説明が出てきますが、「償還差損益を含む」という文言が追加されています。これが気になる点です。


かなりの時間を費やして調べ、確信を持てるわけではありませんが、以下のような結論に至りました。

意味自体は同じであるものの、何を強調したいかによって使い分けがされているようです。


つまり、「流通利回り」は「応募者利回り」と対比して使われるようです。債券を購入した市場が、前者が流通市場、後者が発行市場である点が異なります。


一方で、「最終利回り」は「所有期間利回り」と対比して使われるようです。保有期間が、前者が満期まで、後者が売却時までという点が異なります。


そのため、保険契約内では「流通利回り」を使用することで、「応募者利回り」ではないことを強調したいのではないかと考えられます。


さて、肝心の英訳ですが、私のおすすめは以下の通りです:

流通利回り → yield to maturity (YTM)

これに対する「応募者利回り」は、yield to maturity (YTM) at issue となります。


ちなみに、アルクのオンライン辞書では「流通利回り」を「distribution rate」や「distribution yield」と訳していますが、これらは違うように思います。


さらにChatGPTに聞いてみると、「流通利回り」=「直接利回り」と説明しており、これも違うと思います。



2024年11月8日金曜日

同じ言葉なのに真逆の意味を持つ英単語2選

 

1. Lease

リースを動詞で使う場合、「貸す」という意味と「借りる」という意味の両方の場合があります。


例:

  • The private equity fund leases aircraft to airlines. 

このプライベートエクィティ・ファンドは航空機を航空会社にリース契約で貸している

  • The factory leases the equipment from the manufacturer.

この工場では、設備や機器をメーカからリース契約で借りている


おもしろいことに、日本語でも「リースする」は、「貸す」と「借りる」の両方の意味で使われているようです。


2. Sanction

この「sanction」という英語も、「正当と認める」という意味と「問題があるので、制裁措置を取る」という真逆の意味であちこちに登場します。


なにか、モヤモヤ感があって、翻訳者としては「どっちかに統一してくれ!」と言いたくなります。しかし、言葉は自然発生的に起こるもの。なので、こういう単語に関しては、前後の脈絡で判断することが、ますます重要になるでしょう。

2024年10月26日土曜日

Working capital の和訳は何?

Working capital を運転資本と訳すべきか、運転資金と訳すべきか、どちらでもいいのか分からず、モヤモヤしていたため、情報を整理しました。その結果が以下です。


以上から、英和では、Working capital を 運転資本と訳すのがベストだという結論になりました。


和英の場合は、日本語の運転資本が Working capital または Net working capital であるという2つの可能性があり、文脈で判断する必要がありそうです。同様に、運転資金は Net working capital または operating costs and expenses のどちらかである可能性を考えた方がいいと思います。


ワーキング・キャピタルという用語も定着してきましたが、カタカナだらけの翻訳になるのをできるだけ避けたいと思っています。


参考:

CFI Education Inc. Net Working Capital

2024年6月1日土曜日

巷のひどい翻訳について考える


最近引き受けた翻訳依頼の2件は、印象的でした。


1件は、ある翻訳会社から納品されたものがあまりにも粗悪だったため、手直ししてほしいというものです。ちょっと見ただけでも原文の「増加」を「減少」と真逆に訳していたり、専門知識のなさを露出する誤訳がありました。


結局、それは最初から改めて訳した方が早くて安い、という結論になりました。


もう1件は、依頼主が英語圏の人で、自社の和訳に対するクレームが多いため、チェックしてほしい、とのことでした。確かに文法から業界事情まで、理解が不足しているらしい人の翻訳です。私は、何がどう間違っているのかを英語で説明し、和訳をほぼ全面的に修正しました。


今までも、びっくりするような、ひどい誤訳はさんざん見てきました。(たまに素晴らしい翻訳にも出会いますが。)


翻訳業界は、このままで良いのだろうか、私にできることはないだろうか、などと悩んだりもします。心情的には、苦しんでいる人が道端にバタバタ倒れているのに、知らんぷりして素通りしていいのか、というような。。。何か世間に発信できないだろうか?これまで見てきた誤訳を面白おかしく列挙して、ウェブで暴露してやろうか、などとも考えました。


しかし、一介のフリーランス翻訳者が業界全体を変革できるとは思えません。自分の生活を賄うだけでも大変なのに。


そこで昔のことを思い出しました。私が社内翻訳をしていた頃、ひどい翻訳をしていた人たちが二人いました。この人たちは英語が得意だったものの、翻訳対象の商品やサービスについて知ろうしなかったため、社内での評価が低かったのです。二人のその後を見ると、今は翻訳でない仕事をしています。


要するに、市場は粗悪なものを淘汰するのです。


他の業界を見ても、例えば、戦後間もない日本では安いアルコールを後から混ぜた粗悪なウイスキーが販売されていたそうです。そのようなウイスキーは、時代と共に消滅し、一方でずっと真面目にやってきたサントリーが今は「山崎」というブランドで世界一と称賛されています。


ですので、フリーランスの翻訳者は、ひどい翻訳をする他の翻訳者や翻訳会社を非難したり攻撃することに時間とエネルギーを使わず、その代わりに自分の翻訳の質を高める努力(語学と専門知識の勉強)をした方が、長い目で見れば効率が良いのではないかと、今は思っています。

2023年4月13日木曜日

手作りの英語ホームページで翻訳の仕事を海外から受注できた話

日本に住みながら海外の顧客から翻訳の仕事をもらいたい。

そう思って英語のホームページを作りました。

開設から1年半も待った結果、ようやく最近、数十万円相当の受注につながりました。

「私もチャレンジしたい」と思う方のため、以下に自分の体験を書きます。

 

おそろしく少ないアクセス数 

サイト開設時からのアクセスは以下のとおりです。


アクセスが11件あるかないかで、これで仕事が来たのが不思議なぐらいです。

しかし、よく考えてみれば、私のサイトは不特定多数の人向けではありません。お客さんの業種、分野、翻訳の用途をきわめて狭く絞っています。

そして私は個人の翻訳者なので、ホームページから新規顧客が1年に1社来てくれるだけでも十分に助かるのです。

新規のお客さんがリピート客になってくれる可能性もあります。

 

海外のお客さんに直接売り込みたいと思った理由

 

1.荒れている国内翻訳市場

英語のできないお客さんは、「安い方がうれしい」と感じている様です。それ以外に判断基準がないからです。

特に今は日本の景気が悪いので、翻訳コストを削減すれば会社の利益になるため、相見積もりを取って安いところを探しています。

低価格競争の中で翻訳は低品質化に向かうしかありません。私から見て、「これは…!」とあきれた翻訳もずいぶん見ました。

もはや翻訳者を信用しなくなったお客さんにも会いました。つまり、翻訳者が仕事欲しさに、できない仕事もできるとウソをつくというのです。「正直に言ってくれ方が助かります」と顧客から言われました。

その一方、英語のできるお客さんは自分で翻訳してしまいます。その方が速いからです。

コロナのせいで予算が減り、外注を止めて社員が翻訳するようになったところもあります。

総じて、国内で和訳のサービスを売ることは「エスキモーに氷を売る」に近いと私は考えています。日本人は教育レベルが高く、ある程度は英語ができるし、AI翻訳も精度が上がってきました。翻訳者は過当競争を避け、海外に打って出るべきだと思います。


2.日本のお客さんは意思決定が遅い

発注担当者は、取り次ぐだけで発注を決定する権限がないことがよくあります。上司の決済をもらわねばなりません。そういう事情なので、私としては見積もりの期限を長く設定してあげるのですが、待っている間に別の問い合わせが来て、そちらを断ると、先の問い合わせも結局折り合いがつかなかったりして、商機を逃してしまいます。その点、海外のお客さんは即決してくれることが多いので、大助かりです。


3.今が海外に売り込むチャンス

やはり営業は対面が一番効果的だと思うのですが、海外の場合はそうそう訪問するわけにもいきません。しかし、コロナのおかげで、リモートで注文する習慣が根付いた気がします。さらに円安だし、日本は物価は安いので、ドル建てで払ってもらう場合、海外のお客さんにとって割安感があるはずです。


4.海外のお客さんからフィードバックがもらえる

分からないことがあった場合、または原文のミスを見つけた場合、海外のお客さんにメールすれば、大抵はすぐに答えてくれるので助かります。これに反し、日本の現地法人が間に入る場合、「何か分からないことがあったら聞いてください」と言ってはくれるものの、そもそも短い納期を要求してくるので、質問していたら約束の納期に間に合わないのです。

 

ウエブサイトの英文は完璧でなくていい

私は英日翻訳者で、英語ネイティブではありません。英語は、海外の顧客と意思の疎通ができる程度に書ければよいと思っています。

したがって、英語でウエブサイトやブログを書くときはネイティブチェックを誰にも頼みません。どのみち海外から問い合わせがきたときに、英語で返答するので、そこで英語力が分かってしまいます。だったら初めから限界を知ってもらった方が、信頼されるかと思います。

ただし文法をチェックしてくれる無料のアプリがあるので、それは利用しています。

 

お金はできるだけかけたくない

私は日本語のホームページを持っています。それに英語のページを追加すれば一番安いのですが、英語を入力すると、単語の変なところで改行してしまうので、英語ページの追加は止めました。

新たにホームページを外注すると数十万以上かかってしまうため、手作りにしました。これによって年間費用は、トータルで3万円ぐらいで済みます。内訳は以下のとおり。

  • メールアドレス代:9,768
  • サイト代:19,800
  • ドメイン代:3,080


合計:32,648

プラス、作成時に参考にした本の費用:6,867


ただし、自分の人件費は費用に入れていません。

 

簡単に作りたい

コードを書かなくてもウエブサイトが簡単に作れるアプリを提供する業者がいろいろありますが、私は大手の Wix.com を選びました。

デザインはテンプレートを使えば手っ取り早いのですが、より自由度の高いブランクの形式から始めました。

 

何をどう書けばいいか

「英語ウエブサイトの構成と発想は日本語ウエブサイトと違う」と、英語ネイティブの知り合いの翻訳者が言っていました。

日本語のホームページを単に英訳すれば良い、というわけではないようです。

そこで、コンテンツとデザインを考えるにあたり、以下の本を参考にしました。

 

こうした過程を経て出来上がった私のホームページは、こんな感じです。

https://www.kimoto-alternative-investment-translations.com

 

最後に

私のサイトの場合、Google 検索で人目に触れるまでに、1年ぐらいかかったと思います。長期戦の覚悟でいた方が良いと思います。

問合せがあったならば、相手がちゃんとお金を払ってくれそうかどうか確認する必要もあります。

例えば、米国の金融業界の投資ファンドならば、米国証券取引委員会(SEC)に登録されているので、信頼性をチェックできます。

またLinkedInCompany pageその他、複数の第三者サイトで信頼性を確認したり、自分の直感で判断する必要があります。海外のお客さんから不払いになった場合、救済手段はほぼ無いと思います。 

さらに、これからキャリアを始めようとする方が翻訳者になることを私はお勧めできません。おそらくAI翻訳のチェックが主流になると予想するからです。やるとすれば、ニッチな専門分野で副業として翻訳するならば、面白みがあるかなと思います。

ベテラン翻訳者のみなさん、どう思いますか?


  おもしろかったらクリックしてね♪

 

 

2022年5月4日水曜日

Courseraで期限の切れたコースを続行する方法

翻訳の仕事に役立てようと、「人工知能」の講座をCourseraから取っています。

昨年は「機械学習」を取りました。なかなか良かったので、その次の段階として「Deep Learning Specialization」を取ってみました。

予備知識としてPythonを知る必要あります。これもCourseraで「Programming for Everybody (Getting Started with Python)」で習いました。講師の教授は気さくな方で、分かりやすく教えてくれます。

さて、Deep Learningは全部で5コースあります。どれぐらいの期間で終えることができるのか分からないため、とりあえず1ヶ月間で申し込んでみました。料金は5千円ぐらいです。

1か月が過ぎ、「期限が切れたので、継続するには追加料金を払ってください」というメールが来ました。

私は5コース中の2コース目に入り、継続するつもりです。

ところがメールにあるリンクをクリックしても、追加料金を支払うためのボタンがありません。

「あなたはすでに登録しています。」というボタンしかなく、いっこうに埒があかない。

どこを調べても分からず、ヘルプセンターにメールで問い合わせたものの、アメリカのことですから返答はいつくることやら。Courseraは安いので、返答無しの可能性もありです。

いろいろと試してやっと分かったのは「My Courses」の以下をクリックするということでした。


この青い縦の「…」をクリックすると「Update」というオプションが出てくるので、クリックすると1ヶ月、3か月、6か月の中から追加の支払いを選択できます。

ちょっと翻訳とはズレた話ですが、同じ問題で悩んでいる人もいるかもしれないので、ブログにしてみました。

ちなみに、こういうところにも日米の文化の差異を感じます。米国は一握りのスーパースターがCourseraのような世界を変える新しいものを創ることに長けています。対照的に日本では「抜け、漏れの無い、信頼性の高い、均一で完璧な」サービスをみんなで一緒に作ろうとする傾向にあると思うからです。

さらに教育のあり方についても日米の差異をひしひしと感じます。

米国では大体の概念をつかむことを大事にします。その方が大胆な発想ができそうです。対照的に、日本では細部まで正確に覚えることを要求することが多いと感じます。日本で「優秀な人」とは「間違えない人」なのでしょう。

2020年7月12日日曜日

アクチュアリー英語(生保)

本用語集を作るに至った経緯

保険約款などの英訳を依頼されると、まず最初に日本語の原文の内容理解に苦しみ、次に訳語の選択に悩みます。

例えば、現価率「 ν 」の英訳は普通の辞書に載っていません(2018年6月現在)。

インターネットでやみくもに検索してみると「present value rate」「current value rate」「discount rate」などが出てくるものの、いったいどれが適切な訳なのでしょうか。

もし「discount rate」とやってしまうと割引率と一緒になって混乱をまねく気がします。(割引率の定義は d = i/(1+i)である一方、現価率は ν = 1/(1+i)と、意味が違うのです。つまり割引率と現価率を足し合わせると1になるのです。)

以下では、信頼できる情報源(日本と米国のアクチュアリー会の教科書)から抜き出した生保用語を対訳にして蓄積してあります。

これによって一定水準の翻訳の質が保証でき、翻訳作業の悩みが減ることを目指しております。

以下が主な用語です。

計算基数 

保険や年金の現価の計算を簡単にするため、生命表から計算された数(Dx、Nx、Cx、Mxなど)。英語のテキストではこれに相当するものが、今のところ現れていません。

現価率 Discount factor

ν = 1/(1+i) 

割引率 Rate of discount

d = i/(1+i)

生存関数 Survival function: 

x歳の人が時刻tでまだ生存している確率
Sx(t) = tPx
It represents the probability that a life aged x survives for at least t years.

Fx(t) = 1 - Sx(t) = tqx

分布関数 Lifetime distribution function: 

x歳の人が時刻tまでに死亡する確率
It represents the probability that a life aged x does not survive beyond age x + t.

x歳における死亡率 Mortality rate at age x.

qx 予定死亡率は保険料の計算に使う死亡率。

死亡指数 Constant multiple of mortality rates multiplied by 100

標準者の死亡率を割り増しする比率を100倍したもの

最終年齢 Limiting age

ω : Survival beyond this age is not possible.

事由 State

英語で一番近いと思われる訳

死力 Force of mortality

μx : Also known as hazard rate or failure rate.

完全平均余命 Complete expectation of life


略算平均余命 Curtate expectation of life

生存する年数の端数を切り捨てて平均したもの
e x : The number of whole years lived in the future by an individual

選択期間 Select period 

死亡率が年齢のほかに契約時からの経過年数にも影響される期間
The period after which the age at selection has no effect on future survival probabilities.

選択表 Select life table


終局 X Ultimate x

選択期間後の(生命表)
(period, mortality, table) of the select period

終局表 Ultimate life table


年金現価 Discounted value of an annuity


年金終価 Accumulated value of an annuity


利力/連続複利 Force of interest per year/continuously compounded rate of interest


年金原資 Present value of the annuity plus maintenance cost

名称利率:Nominal interest rate: 

1年に転化回数が k 回で、実利率 i ÷ k で転化される。
注:インターネット上でアルク、Weblio、生命保険文化センター和英辞典で調べてもヒット数が0で、紙ベースの「金融・会計用語辞典」、「金融・証券・保険用語辞典」でも見出しがありません。(2018年7月現在)
英和辞典を引くと「表面利率」「名目利率」しか出てきません。「表面利率」は債券用語で、計算方法は同じです。「名目利率」は経済用語で、実利率+インフレ率です。
i (K) The interest rate per period, i/k, is compounded k times per year.

実利率 Effective interest rate

実利率 i の資産運用が期間 n のあいだ継続されるならば、期間 n 後の金利は、 (1+i) n - 1 となる
The annual effective interest rate, if compounded annually, will yield the amount of interest per year.

予定利率 Assumed interest rate

保険料の計算に使う利率

保険期間:Term of the policy

被保険者:the insured

永久年金 A perpetuity

保険料 Premium

営業保険料 Gross premium

純保険料+付加保険料。保険契約者が払い込むもの。
 (office premium): Its calculation explicitly allows the company's expenses.

純保険料 Net premium

予定死亡率(あるいはその他の事故発生率の予定)と予定利率とから計算した保険料。保障に必要な部分。将来の保険金支払いのために責任準備金として積み立てられる。

一時払保険料=保険現価 Single premium

保険契約締結の際にのみ払い込み、以後払い込む必要のない保険料。
A single premium is payable at the outset of the contract.

予定死亡率  Assumed mortality rate

採用した生命表の示す死亡率

予定利率 Assumed interest rate

利息の計算に使用する利率

保険金 Sum Insured


一時金 Single lump sum


給付金 Benefit/Cash benefit

Benefits include the sum insured on the death of the policyholder

死亡保険金 Death benefit


生存保険金   Survival benefit/Living benefit

満期時に生存しているときに支払うもの


給付金 Benefit/Cash benefit

Benefits include the sum insured on the death of the policyholder

期末払(年金)Payable annually in arrear


期始払(年金)Payable annually in advance


生存保険  Pure endowment

所定の期間経過後に被保険者が生存していれば一時金を支払うもの

定期保険  Term insurance

保険期間が定まっている死亡保険
Term insurance pays a lump sum benefit on the death of the insured provided death occurs before the end of a specified term.

終身保険  Whole life insurance

保険期間が定まっていない死亡保険
Whole life insurance pays a lump sum benefit on the death of the insured whenever it occurs.

養老保険  Endowment insurance

定期(死亡)保険+生存保険
Endowment insurance offers a lump sum benefit either on the death of the insured or at the end of a specified term, whichever occurs first.

年金  Annuity

An annuity is a benefit in the form of a regular series of payments.

生命年金  Life annuity

生存していれば年金を支払うもの
A series of payments to an individual as long as the individual is alive on the payment date..

終身年金 Whole life annuity

被保険者が生存するかぎり所定金額の年金を支払うもの。
A whole life annuity is a contract paying a level sum at regular invervals while the annuitant is still alive.

有期生命年金 Term annuity/term life annuity/temporary annuity

一定の期間において、受給者が生存していれば年金を支給するもの
The annuity is paid for some maximum period, provided the annuitant survives that period.

即時開始年金 Immediate annuity

注:上記は据置期間が無いという意味。「annuity-immediate」は意味が異なり、「期末払いの年金」になるので、紛らわしい。
The annuity commences as soon as the contract is effected.

据置年金 Deferred annuity 

The annuity commences payment at some future, specified date, if the annuitant survives to the payment dates.

確定年金 Annuity-certain/fixed-term annuity


期始払年金 Annuity-due


期末払年金 Annuity-immediate


保証期間 Guaranteed period

保証期間付生命年金で確定年金を支給する期間
If the annuitant dies soon after the annuity commences, there is some minimum payment period, and the balance is paid to the annuitant's estate.

総額保証付  Cash refund payout option 

支払われる年金額と死亡一時金額の合計が一時払保険料の金額で最低保証される。
The insurer offers an option that if the policyholder dies before the total annuity payments exceed the single premium, then the balance will be paid as a death benefit.


難しい金融英語9選

1 Amortization

住宅ローンや資産担保証券の場合は、元利均等返済と訳します。
(=A series of periodic payments is made, when these payments are equal.)

債券の場合は、アモチゼーション(その逆はアキュムレーション(Accumulation))と訳します。
(When a bond is purchased at a premium, the book value of the bond will be written down at each bond interest date, so that at the time of redemption the book value will equal the redemption value.)

どちらの場合も確定年金の計算式を使い、基本的にメカニズムは同じです。

両者の違いは、毎期減っていく対象が元利均等返済の場合は元本、債券の場合は取得価額と額面の差になります。


2 Embedded gain: 含み益


3 Employer and employees: 雇用主と被用者
「雇用」という表現は、労働者を「雇う側」と「雇われる側」のどちらも意味しており紛らわしいので避けたいものです。
「使用者」と「被雇用者」または「従業員」でも明確にできるでしょう。

4 Expertise 専門的知見

5「Gross premium」と 「Gross premiums written」

一見似ていますが、「何がグロスなのか」という点が違います。

英語の「Gross premium」は、純保険料に「経費」を加えたという意味でグロスと言っており、対応する和訳に「営業保険料」があります。

その一方、「Gross premiums written」は、「再保険料」を加減する前という意味でグロスとしています。近い和訳としては「正味収入保険料(再保険料加減前)」でしょうか。「近い」とお断りしている理由は、日本語の「正味収入保険料」は解約返戻金と積立型保険の貯蓄部分を控除しているのに対し、英語ではそのような分類が見当たらないからです。

6 Gaming: ゲーミング
投資家よりも運用会社にとって、有利なパフォーマンス尺度になるような投資行為です。

7 Institutionalize: ~体系の構築/導入 

8 Proprietary deal flow: 従来の競争入札によらずに、投資の条件を決める案件。

9 Universe: 商品母集団
投資の目的に適格として選定された商品群。「銘柄ユニバース」という言い方が一般的になりましたが、上場株式でない商品もユニバースになり得ます。 

2020年6月17日水曜日

「手元/手許資金」と「手元/手許現金」の英訳

手元/手許資金とは?

手元と手許で漢字は違いますが意味は同じであり、現預金と短期保有の有価証券を合わせたものなので、英訳は「Cash and cash equivalents」という会計用語で大丈夫です。ビジネス文書では「Cash on hand」という表現もよく目にします。

これに似た言葉に「手元/手許現金」があります。
手元/手許資金より意味が狭くて、手元に保有している紙幣や硬貨など現金、いわばゲンナマ、イメージで言えばタンス預金や会社の金庫に入っている札束です。

これに対応する会計用語の英語は私は知りません。会計用語で「cash」というと銀行預金も含まれてしまいます。ですので「Cash in hand」または「Cash at hand」が妥当と思われますが、ビジネスの翻訳ではあまり使用する機会はないでしょう。

注意したいのは、金融業界で英和するときに「cash on hand」を「手元現金」と直訳する場合です。一般的な文書ならば必ずしも間違いではないかも知れませんが、会計にからむ話だと厳密ではありません。



参考
Goo国語辞書

Double entry bookkeeping

iFinance

Investopedia, “Cash and Cash Equivalents

The Difference Between Petty Cash and Cash on Hand

2020年6月7日日曜日

収益、売上、利益、収入、費用、支出、原価の英訳の使い分け

「収益」とは、企業が事業活動や投資活動を行った結果、対価として受け取る売上や利益であり、損益計算書に表われる部分です。

これにぴったりと対応する1語の英語を私は知りません。最も近い英訳は「Sales and profits」でしょうか。

「売上」に対応する英語として、「Revenue」や「Sales」をよく見かけます。
「利益」に対応する英語は「Profit」「Earnings」「Income」「Net income」が一般的でしょう。

似た言葉に「収入」があります。「収入」は現金を受け取ることを指し、必ずしも損益計算書に計上されるとは限りません。
「収入」を英訳するならば「Cash inflow」や「Cash receipt」が意味として正しいと思いますが、日本語の「収入」のような総括的なニュアンスで英語で書かれている例をあまり見たことがありません。

「費用」は損益計算書でマイナスになる項目で、ありがたいことに対応する英語がちゃんとあって「expense」で大丈夫です。

「支出」は、固定資産など長期的な資産を購入するなどの目的で現金を支払うことで、必ずしも損益計算書に表われるわけではなく、これもありがたいことに対応する英語があって「expenditure」です。

以上は企業の会計の話で、政府や個人のお金の話になると、また別の表現になってしまいます。

「原価」は資産などを取得したときの対価であり、最初は資産計上される場合が多く、収益に貢献するときに損益計算書に表われてくる項目で、原価に対応する英語は「Cost」でいいと思います。(ただし英語圏では「expense」と「cost」を同義で使う人もいます。)

2020年6月6日土曜日

「割引率」は、投資(M&A)と保険数理で定義が違う

保険数理において、割引率を(d)、年利を(i)とすると
d = i/(1+i)
で表されます。

その一方、M&A投資において将来のキャッシュフローを現在価値に変換するために用いる割引率は、(d)ではなくて(i)の方を指します。

これは英語でも同じで、「discount rate」と言っても保険と投資(M&A)で定義が上記のように異なるため、注意が必要です。

しかし、ありがたいことに、保険数理でもM&A投資でも「現価率(discount factor)」の定義は同一なので、悩む必要がありません。
現価率(ν) = 1/(1+i)

参考:
数理ファイナンス 

確定年金の計算


2020年5月16日土曜日

コロナが翻訳者に及ぼす影響

日本翻訳者協会、国際翻訳家連盟(FIT)、Facebookの翻訳者集団からの情報によると、コロナのせいで翻訳者の仕事量は世界中で激減してしまいました。

国際翻訳家連盟の最近のアンケート調査結果:
How COVID-19 is impacting independent translation and interpreting professionals

コロナのワクチンと治療薬が出回るまで、つまり最低でも1~2年は元の世界に戻らないでしょう。

唯一、製薬系の翻訳者は元気にやっているようです。だからといって私のような金融翻訳者が今すぐ製薬分野の翻訳者になることは不可能なので、この状態から恩恵を受けそうなオルタナティブ投資分野の翻訳に力を入れようかと考えています。

コロナ以前は航空機リース関連の翻訳に興味があったのですが、航空会社が減益で新たな翻訳需要があるとは思えず、しばらくあきらめるしかありません。

コロナのせいで近所のジムが閉鎖され、運動不足で食欲が減り、これを解消するため立って作業することにしました。モニターの台はカラーボックスでPCの台は百均で買ったものです。

立ち姿勢を続けると、最初の1週間はぐったいと疲れましたが、そのうち慣れてきます。食欲が戻り、かえって集中できる気がします。

翻訳者の中で、立って仕事をする人は結構います。スタンディング・デスクを買うと高いので、PCをタンスの上に置いたり、みんなそれぞれ工夫しているようです。

"discharge"は文脈によって正反対の意味を持つ

うっかり誤訳してしまいそうです!

「discharge」という英語は、「義務のようなものを果たす」を意味する場合と「果たさなくて済む」を意味する場合があります。
どちらに解釈すべきかは、前後の文脈によるようです。

「義務を果たす」の場合の例文
“My observation is that whenever one person is found adequate to the discharge of a duty ... it is worse executed by two persons, and scarcely done at all if three or more are employed therein.”
Leadership Quotes From Washington And Lincoln - Forbes

「義務を果たさなくて済む」(債務の免除など)の場合の例文
"... discharge of a debt of the debtor does not affect the liability of any other entity on, or the property of any other entity for, such debt."
11 U.S. Code § 524 - Effect of discharge | U.S. Code | US Law ...

「discharge」は動詞形でも名詞形でも、両方の用法で使われています。

免除の場合は「discharge from」と表現されていれば判別しやすくて助かりますが、「from」がくっついていない場合は、特に注意が必要でしょう。





2019年10月10日木曜日

翻訳者になりたい人の夢を食い物にする商法

Facebookには、プロの通訳者と翻訳者のコミュニティーがあります。

最近、一部の翻訳者養成講座のやり方に関し、皆があきれ、驚きました。

講座の謳い文句は、
「短期間で翻訳家としてプロデビューできる」
「年収〇千万稼げる」
というものです。かなり無理があると思いませんか?

これから翻訳を始めようとする人は実績がゼロであり、応募できる翻訳会社が限られますが、実績を詐称するように講座が指導しているそうです。

さらに、講座の受講者は翻訳会社のトライアルの問題を共有し、集団カンニングを行っているそうです。

受講料は高額です。(一説では40万円。)

この講座では、「翻訳会社のトライアル合格=プロデビュー」ということになっています。しかし実際には、たとえトライアルに受かっても翻訳会社に登録されるだけで、仕事が回ってくるかどうかは別の話です。

日本翻訳連盟は、こうした講座に関し、法人会員の翻訳会社に警告を出したので、実績を詐称してもバレるようです。そうなると受講生は、いったい何のために大枚をはたいたのか分からなくなりますよね。

これから翻訳者を目指す人は、てっとり早い道はないものとあきらめ、下記のような信頼できる情報源を頼って道を探りましょう。

通訳翻訳ジャーナル
日本翻訳者協会(JAT)
日本翻訳連盟(JTF)

ちなみにJATの翻訳コンテストは、会員でなくとも無料で挑戦でき、1位~3位の受賞者はプロによる評価が無料でもらえます。

どうやって翻訳者になったか」というツイッターのまとめもありました。

翻訳者の営業の仕方などが分かるので、下記の本がおススメです。
Add

Chris Durban著、「The Prosperous Translator: Advice from Fire Ant & Worker Bee」


翻訳者として実力をつけたければ、とにかく専門分野の日本語と英語を読みまくるしかないと私は思います。

私が若かった遠い昔、翻訳者になるには10年かかると言われました。今はどうか知りませんが、英語に触れる方法はいくらでもあるので、もっと早いと推測されます。人脈が必要ならば、JATでボランティアをしたり(いつでもボランティアを募集していますので)、JTFの会合に行ってみてはどうでしょうか。

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