しかし同じ辞書で「advance」を引くと、これもまた商品や役務が提供される前に受け取られた対価で、例えば受注工事、公共料金、顧問弁護士の月額料金など、とある。
「顧問弁護士の月額料金」が「unearned revenue」と「advance」の両方に含まれていることに気づく。会計士はどちらの勘定科目を使えばいいのだろうか。
インターネットで検索した結果、「unearned revenue (もしくはincome)」は「advance」を含んでいるようにも受け取られ、どちらかといえば「unearned revenue」は継続的な役務の提供に使われ(家賃や保険料など)、その一方で「advance」は顧客による「手付金」のような感じである。
日本語で対応するのは「前受収益」と「前受金」だろう。
前者の「前受収益」は、継続的な役務を提供する契約の下で、いまだ提供していない役務に対し支払を受けた対価のことで、前受家賃、前受保険料など。
後者の「前受金」は、主たる営業取引において、商品や製品の引渡し又は役務の提供完了前に、契約を確実にするために、代金の一部を前受けしたものであり、例えば受注工事など。
日本語での区別は明確で、前受収益は継続的サービスだが前受金は継続的サービスではない。
翻訳する場合、ニュアンスが近いのは「unearned income」 = 「前受収益」; 「advance」 = 「前受金」だろうか。