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2026年6月27日土曜日

Meaningful は意外に訳せない

 


金融翻訳でよく目にするのが、**「meaningful」や「meaningfully」**という表現です。

どういう状況で使われるかというと、AとBの数量の差が meaningful である場合です。

例えば、Aが meaningfully 増加してBになったとか、AとBとの間には meaningful な差がある、といった具合です。

つまり、書き手にとって、どうでもいい差ではなく、投資判断に影響するほどの差なのです。


どの辞書を見ても、「meaningful」の訳語としては「有意義な」や「意味のある」くらいしか載っていないので、私はいつも困っています。

「有意義な差」では違うと思いますし、「意味のある差」では、統計学でいう「有意(statistically significant)」というニュアンスが出そうで避けたいところです。


あれこれ考えた末、私は「かなりの程度の」などと訳すことにしています。



2026年6月26日金曜日

最近よく見かける業界用語 ― Platform

日本語で「プラットフォーム」と言えば、多くの人は次の3つの意味のいずれかを思い浮かべるでしょう。 
  • 駅のプラットフォーム 
  • 特定の目的のためのソフトウェア 
  • 売り手と買い手をつなぐ基盤(Google、Apple、Facebook、Amazonなどが代表例) 

しかし、オルタナティブ投資の世界では、英語の platform は上記の2の意味でも使われますが、それ以外にも実にさまざまな意味で「基盤」や「土台」を表すことがあります。 私がこれまでに目にした platform の例には、次のようなものがありました。 
  • 投資案件の発掘に役立つ、業界のプレーヤーとの間に築かれたネットワークや関係性 
  • 証券を発行するための基盤 
  • 社内で特定の役割を担うチーム 
  • バイアウト案件における中核的な投資先企業(後にアドオン投資するための土台になる) 

このような場合、単にカタカナで「プラットフォーム」と訳してしまうと、何を指しているのか分かりにくくなります。そのため、文脈に応じて「○○基盤」「部門」「投資先企業」などと訳し分けています。

単なるカタカナ化を避けることを、私はみなさまにもお勧めします。

2026年6月25日木曜日

航空機の脱炭素化 ― はじめに


私は旅客機が大好きです!

機体の美しい外観、いよいよ離陸する時にエンジンが轟音を響かせる瞬間、パイロットや客室乗務員の立ち振る舞い、機内食、眼下に広がる景色、これらのすべてが、たまらなく魅力的です。

しかし、地球温暖化のことを考えると、飛行機を利用することに後ろめたさを感じざるをえません。

「空の旅を楽しみたい。でも環境への影響も気になる。」

この葛藤から、航空機の脱炭素化について調べることにしました。


空の旅の未来に希望はあるのでしょうか。


このブログでは、次の5つのテーマについて考えたいと思います。


  1. 航空機による温暖化の現状はどうなっているのか?

  2. 誰が脱炭素化を進めているのか?

  3. 脱炭素化は進んでいるのか?

  4. 完全な脱炭素化は可能なのか?

  5. 誰が脱炭素化に投資しているのか?


私は大学で工学系の学部を卒業したわけではないため、情報源は主に書籍とインターネットです。あくまで飛行機好きの素人が自分なりに理解した内容をまとめたものですので、その点をご承知おきください。


調べるうちに、脱炭素化に大きく貢献している企業や組織が見えてくるかもしれません。そうした取り組みを陰ながら応援したり、可能な範囲で投資したりすることも考えています。

(なお、本ブログは投資助言を目的とするものではありません。)



2025年12月4日木曜日

翻訳者泣かせの「Public Airlines」と「Private Airlines」の定義✈️


「public and private airlines」という表現は、実は文脈によってまったく異なる2つの意味があります。和訳すると別物になるので注意が必要です。


1. 航空会社の所有者に注目する場合

  • public airline = 政府が所有する国営航空会社

  • private airline = 個人投資家や機関投資家が所有する民間航空会社

2. 航空会社の所有権がどのように取引されているかに注目する場合

  • public airline = 株式が証券取引所で売買されている上場航空会社

  • private airline = 非公開航空会社


ChatGPTによると、英語圏では 2. の意味で使われることが多い そうですが、1. の意味でも使われることがあります


さらにやっかいなことに、最近 「state-owned vs public airlines」という表現も見かけました。これは1. と2. が混在しているため、訳し分けが必要です。すなわち「国営航空会社 対 上場民間航空会社」となります。


こうした細かな違いが大きな意味の違いにつながるのが英語の難しさであり、翻訳者として特に注意を払う点です。✍️✨


2025年11月22日土曜日

翻訳者にInDesignのスキルは必要か?

 

今年いただいた翻訳案件の中には、元データがInDesignで作成されたものが数件ありました。

クライアントはそれらをPDF化して送ってくださったのですが、私はそれをパワーポイントに変換し、日本語に翻訳して納品していました。

しかしこの方法には、次の欠点があります:

  • クリックで文字が表示される「ポップアップ」機能が使えなくなる
  • グラフが崩れてしまうことがある
それでも長らくInDesignを避けてきました。

というのも、7年ほど前にInDesignを使った際、ソフトを起動するたびに大量のデータが自動的にダウンロードされ、通信量が膨大になってしまい驚いた経験があったためです。以来、できるだけInDesignを使わずに済ませてきました。

しかし、最近はクライアント側のデザインが複雑になるにつれ、パワーポイントに変換して修正する作業そのものが非常に手間となり、負担を感じるようになってきました。

最後にInDesignを使ったのは相当以前で、使い方もすっかり忘れていました。そこで、以下の入門書を購入しました。

世界一わかりやすい InDesign 操作とデザインの教科書[改訂2版]

文字サイズを変えるにしても、行間を設定するにしても、WordやPowerPointとは操作がまったく違うので最初は戸惑います。しかし慣れてくると、InDesignならではの便利さも少しずつ実感できるようになってきます。

この本はとてもよくできていて、練習していく過程も意外に楽しいものです。指示どおりに進め、分からないところはChatGPTに尋ねると解決できます。