ある交流会で「翻訳の品質はどうやって分かるんですか?」と聞かれ、答えに詰まりました。
学歴、資格、経歴は、ある程度の目安になりますが、翻訳の実力を保証するものではありません。
その後あれこれ考えたのですが、結論としては「見れば分かる」しかないと、私は思っています。
さて、翻訳の良し悪しは、最初の一行で分かることが多いものです。
日本翻訳者協会(JAT)の新人翻訳者コンテストの応募者の提出物を見ても、最初からうまく訳せているものは、全体的に出来が良かったのです。
NHKの「のど自慢」に似ています。
出だしの歌声を聞けば、その人の力量がすぐに分かる気がしませんか。
ただし利き酒と同じで、「分かる人には分かる」ということなので、全く分からない人には説明のしようがありません。
センスの問題なので感じてもらうしかないのです。