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2019年7月28日日曜日

オルタナティブ投資という言葉を初めて聞く方へのざっくりしたイメージ

「投資」というと、何が思い浮かびますか?

ぶつうは株や債券を買って、そのまま持っていることですよね。


オルタナティブ投資というのは、ざっくり言って、そうでない全ての投資のことをいいます。

そもそも投資は、払ったよりも多くのお金が戻ってくれば、何でもよいのです。


金の卵を産む金のガチョウでもいいのです。



そしてオルタナティブ資産という金のガチョウには魅力があります。


まず、株や債券をふつうに持っているよりも儲かることがあります。


さらに、金のガチョウの相場は、株や債券と違った動きをしたりします。証券市場がどっと落ち込んだとき、逆に儲かったりすれば、うれしいですよね。


金のガチョウが欲しくなりませんか? でも、それはどこで買えるのでしょうか?ガチョウの世話はどうするのでしょうか?


このあたりが難しいので、オルタナティブ投資はシロウトには手が出せないのです。

また一度に投資する金額が大きいので、よほどの大金持ちか機関投資家でないとムリです。

手塩にかける



オルタナティブ投資と言えば、ベンチャー・キャピタルやバイアウトが代表的でしょう。


ベンチャー・キャピタルとは、例えて言えば、ガチョウのヒナを買って育て、卵を産めるようになったらガチョウを売って儲ける仕事です。


(みなさまご存知のアップル、フェースブック、グーグル、スターバックスは、ベンチャー・キャピタルのおかげで大きくなりました。)


バイアウトとは、弱ったガチョウを手当てしてあげて、卵をバンバン産めるようになったらガチョウを売って儲ける仕事です。


どちらも世話をしなければなりません。

面倒くさいですよね。


さらに金の卵を産むまでに、何年も何年も待たなければなりません。

不便ですよね。

普通の株と債券だったら、いつでも電話やネットで買ったり売ったりできるのに。


この面倒くささと不便さの見返りとして儲けが大きくなければ、悲しいですよね。


その点、年金、保険会社、大金持ちは、面倒を見てくれる人を雇う財力があり、すぐに儲けが出なくても困らないので、長く待ち続けることができます。


さて、他にも、いろいろなオルタナティブ投資があるので、びっくりします。


音楽や映画のロイヤルティー、薬の特許、保険、森林、農地、飛行機、港や空港や高速道路(要するにインフラ)、証券化した債権(学生ローン、カードローン、医療債権)などなど。


ヘッジ・ファンド、不動産、商品先物はすでにご存知ですよね。


投資する側とされる側のおもしろい関係


オルタナティブ投資の醍醐味は、それだけではありません。

投資家と運用会社の関係がおもしろいのです。

お金を出す方がエラい、というわけでもないのです。

人気のある運用会社は、投資家を選ぶことができます。


行列のできるラーメン屋というか、「一見さんお断り」の世界ですね。

投資家と運用会社の関係は何年も続くので、まるで結婚相手のようにお互いをしっかりチェックします。



そのマッチメーキングはあまり公表されません。


プレースメント・エージェントという、いわば仲人が良いお相手を探してくれたりします。

秘密めいていてワクワクしませんか?


オルタナティブの投資家は、一度に大金を投じるので、運用会社にモノを言いやすくなります。


「環境に優しく、女性を平等に扱い、裏で会計を不正操作しない企業にもっと投資しなさい」と言うことができます。


私は投資といえば金儲けに始まり、金儲けに終わるものかと思っていましたが、昨今は世の中を明るくする方向に進んでいるようです。


うれしくないですか?