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2019年8月30日金曜日

翻訳者が業界団体に顔を出すということ

ある翻訳者の集まり。楽しかったけれど…。
翻訳者の集まりに行くのは楽しいです。気が合うし、話が合うし、たまに仕事を紹介してもらうこともあります。しかし1つ問題が。。。紹介してもらう仕事が自分の専門と一致する可能性がゼロに近いことです。なぜなら、参加者は特許、医薬、法律、映画字幕、ゲーム、機械、日本文化などを専門としており、私が専門とする「オルタナティブ投資」の意味を知っている人など、まずいません。


そこで、オルタナティブ投資の業界の交流会に出向くことにしました。こちらの参加者は、金融業界でファンドを運用しているプロの方々です。

ものすごく緊張します。場ちがいではないかと気おくれするし、隣の人と何を話したらよいか分かりません。女性も少ないので、ますます居心地が悪いです。

この不快感を我慢し、セミナーや交流会に何度か出てみましたが、「なんでアナタがここにいるの?」みたいな意地悪なことを言ってくる人は一人もいませんでした。

それどころか私が翻訳をやっていると告げると、「通訳ってすごいといつも思います」と気を使ってほめてくれる女性のファンド運用者すらいました。(翻訳と通訳は全然違うのですが、まあそれはそれとして。)

金融業界にはバイリンガルに近い人が多くいるので、そもそも翻訳のニーズがないのではないかと不安でした。

しかし私は知ってしまったのです。金融関連の翻訳をいくつか目にしましたが、ことオルタナティブ投資がテーマになると、誤訳・珍訳のなんと多いことか。これにお金を払っている人がいるということは、私の出番があるはずなのです。

そこで業界の集まりに出て、自分の顔を覚えてもらうことが肝要かと思っています。隣の人と何かを話せばいいのか、いまだに分かりませんが、自分から何か話すと言うよりは、お酒をお食事を楽しみながら相手の話を聞くだけでもいいかと思ってます。

インターネットとスマホの時代でも「人と人が会う」ということは、すごいことだと思います。会ったからと言って即、お互いに気があったり信用しあえるとは限りませんが、フリーランスの翻訳者は極力お客さんのいそうな場所に足を運んで、お客さんの世界を少しでも知るべきだと考えています。