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2014年5月12日月曜日

なぜ翻訳は難しいのか

翻訳は難しいものです。

なぜ難しいのかご説明しましょう。ここに1つの英単語があり、それを日本語に訳したとします。

それが正しいかどうか、どうやって分かるのでしょうか?

数学なら計算して確認することができます。

しかし言葉には「正解」というものがないようにも思えます。正解がないものを決めなければならないのです。

一般的な文章を訳す場合、インターネットで検索すれば、どの用語が市民権を得ているのかチェックすることが可能です。

しかし専門用語になると、インターネットを頼りにするのは危険であり、普段から勉強する必要があります。

翻訳者は急に仕事を依頼されても、その産業分野の常識や基礎知識を持っていなければ翻訳できないのです。
最新の情報は、辞書に用語が載っていないこともしばしばあります。

お客様が翻訳を発注するとき、翻訳者の力量をチェックする方法があります。

その翻訳者にインターネットに載っていない専門用語を訳してもらったり、その訳語を選んだ理由を説明してもらってください。
説明できれば、良い翻訳者と言えるでしょう。

例えば、会計用語でamortizationとdepreciation はどう違うかと質問した場合、amortizationとdepreciationはどちらも「償却」と和訳されるが、amortizationは無形資産の償却、depreciationは有形資産の償却であり、(しかしこれも厳密ではなくamortization of machineryと表現する人もいるが)、amortizationで気をつけるべき点は、「価値がだんだん減る」減価償却と「金融資産から生じる利息を均一にならす」償却の2種類が存在する、というような答えが返ってくれば、翻訳の質を信頼してよいかと思います。


 

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